奴は四天王の中でも最弱…そんなネットスラングを彷彿とさせる作品タイトル。倒された奴が実は最強であり、規格外の強さを持つ勇者から生き残りを賭けて、残った四天王があの手この手でハッタリをかましていくコメディタッチの異世界ファンタジーです。
個性豊かで、本当は常識のあるいい人っぽい感じの四天王。強キャラを装うための作戦を立て、必死に演出します。しかし、空気を読まず、真っ向からそれをぶった切る勇者。
テンポが非常に良く、お約束感にクスっとする展開もあり、何も考えずに読書したい時にスッと自分の中に入ってくる感じに癒されました。
このレビューは四天王会議の第1回目で決まった作戦を遂行する第17話まで読んだところでのレビューとなります。全45話ですが、ここまでは本当にサクッと読めました。
そんな感じの異世界ファンタジーをお求めの方には、おすすめの作品です!
この作品は完結済みで、全話読了してのレビューとなります。
RPGや漫画でよく見かける【四天王】という言葉。そして最初に戦ってやられる四天王は、大体が最弱。
そんなお決まりを逆手にとった、コメディーファンタジー小説です!!
勇者に倒された四天王最強の戦士グランザ……そんな彼が遺した最後の言葉は、自分は四天王の中でも"最弱" という言葉でした。
この言葉に残された四天王(三人)は驚愕します。しかし、四天王として部下の手前もある為、何とか威厳を保とうと色々奔走するのですが────
とにかく登場キャラが個性豊かで楽しいです! 勿論、敵である勇者も一癖も二癖もあるキャラです(笑)
私は特に、四天王の一角【緑光蝶のシルフィア】が推しでした( *´艸`)
とにかく可愛いです!
それぞれの思惑を胸に奮闘する四天王達の結末を────是非読んでみて下さい(*^^*)
四天王の一人が勇者に倒された──
「くくっ、奴は四天王の中で最弱……じゃないんだよなぁ!?」
残された四天王たちは頭を抱えていた。まさか四天王最強の一人が倒されたからだ。
最強が倒されるということは自分たちもあっさりと倒される。そうなると、確実に勇者と部下たちにあまりいい目に見られず、自分たちの威厳が保てない!
と緊急四天王会議(−1)が開かれた。
最初の一人は自分たちより弱かったということにして、スパイを送り出したり、勇者の様子を伺ってみたりと作戦を作り出し編み出していく。
……というか、勇者がなんかちょっとヤンキーっぽいな?
まさかの敵側の視点から始まるお話!
勇者よりも「あれ? 四天王のほうが常識人に見えるかも?」と思うことあり!
笑いあり、笑いあり✕2のギャグファンタジーとなります!
一読してみてはいかがでしょうか?
このお話はよくある四天王の「フッ…奴は四天王の中でも最弱」の流れに逆らう、まさかの「フッ…奴は四天王の中でも最強(震え声」というところから始まります!
全員弱いわけではなく、しっかりと各方面に秀でてはいます。例えば魔術だったり。
けれど、最初に倒された四天王のグランザは誰も彼らに引けを取らない正真正銘の強者でした!
それが1番最初にやられてしまうんだから残された3人はまぁ大変!大慌て!
此処は自分たちの面子を保ちつつ倒すため…あの手この手で勇者に仕掛けることに!
でもこの勇者…実力は確かに勇者で切れ者だけど、素行は最早チンピラ!?それ故に普通は通じるような策や罠が通じない…一体どうなるの!
四天王(3人)の密かなる奮闘、始まります!
魔王四天王の中でも最強の猛者があっさり倒された。
四天王(もう3人です)は思ったわけですよ。
こいつはやべえ。どうにかしてこの最強すぎる勇者を倒さなきゃ。
でもどんな卑怯な手を使ってでもというわけにはいかない。
あくまで魔王軍を束ねる者といて威厳と品格を保ちつつ、勇者を倒す作戦でなければ、立場が危うい。
と、彼らのやたら高すぎるプライドからひねり出された作戦会議の結論は。
『倒された者は四天王の中で最弱ということにしておいて、残された3人それぞれの大物感を演出しつつ、最後は卑怯な手で倒す』
という、やっぱり最後は卑怯な手で倒すんかい! というもの。
ええ、大事なのは大物感を演出すること。そこさえ出来れば立場は保てるのです。
要するにその大物感を出すために、3人みんなで演技しようというもの。
こうして四天王(一人倒され済み)による、勇者を巻き込んだドッキリ企画が始まるわけですが。
これが、王道ファンタジーあるあるネタ的なものをオマージュしてたりして面白いんですよね。
四天王の一人、少女の姿をしたキャラが謎を秘めた思わせぶりな僕ッ子キャラを演じて、勇者に接近してみたり。
あるいはもう一人の四天王、錬金術の達人がマッドサイエンティスト的な役を熱演してたら、ついつい本人が楽しくなってノリノリになって役にハマってしまっていったり。
それぞれ個性的な四天王たちが、最強すぎる勇者を倒すために、へっぽこに足掻きまくる様を、どうぞご笑覧くださいませ。
全話、読了済みです。
本作はタイトルから分かる通り、コメディ作品です。
ですがギャグばかり連発する訳ではなく、しっかりとしたストーリーのある作品です。
むしろ、露骨なウケを狙ったギャグは少なく感じました。
ただ、登場するキャラクターたちの思考や行動がギャグになってしまいます。
本人たちは、至ってマジメにやっているんです。
でも、だからこそ、そんなキャラたちが面白くて堪らないんですっ!
キャラクターはみんな、個性的で魅力的ですっ!
みんな可愛くて、面白くて、カッコ良くて。そんなキャラたちがマジメにギャグをするんですよっ⁉ 面白くないワケないじゃないですかっ‼
コメディなので読み易いし、全45話とそれほど長くもありません。
この作品は誰にでもオススメできる良作ですっ! ぜひ1度、読んでみてくださいっ!