それでも、「宝石獣」に惹かれてしまいました……

物語の舞台は謎の「宝石獣」が生息する森。
人の欲を掻き立てる宝石獣を巡り、密猟者、権力者、そして宝石獣の番人……様々な立場の人間が交わり、宝石獣の秘密が明らかになるのですが……。

ちょっとダークで仄暗い雰囲気の、本格異世界ファンタジー作品です。
美しく整った文体で書かれているためか、宝石獣の、ぞっとするような秘密とのギャップが印象的でした。

その秘密を知ってもなお、「宝石獣ってきっと美しいんだろうな、一目見てみたいな」と思ってしまう私はやはり、愚かな人間なのかなぁ、なんて思うのです。

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