概要
疲れても苦しくても、牛丼は美味い。
バブル崩壊による日本経済の低迷。そのあおりを受けて会社から解雇通知を受け取った一人のアラサーが転職活動を頑張る話。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!描かれるは、等身大の社会人。就活生、社会人必読の何故だか泣ける短編小説
本作を読み終わって、なぜだかちょっとウルッと来てしまいました。
その理由はたぶん、本作で描かれる主人公がどこにでもいそうな”ふつーの人”であり、なんかすごいご都合主義的な幸運に恵まれるわけでもない……等身大の社会人だからだと思います。
要は、すっごく共感しやすいんですよね!
私も今の職場にそれなりに長い間努めてますが、ある日いきなり何かしらの理由で解雇されたら、確かにこんな感じの気持ちになりそうだな、と。
そこまで文字数の多くない3000文字ちょいの短編ではありますが、ラストまで読むと本当に色々なことを考えさせられます。
取りあえず、温かい食事は疲れた人の心を救うのです!!
社会…続きを読む - ★★★ Excellent!!!牛丼が沁みる····。
十年以上勤めていた会社から、まさかの解雇通告。解雇通知を受け取ってから30日までは社員。あと◯◯日のカウントダウン。上司や運良く会社に残れた同僚の言葉に苛立ちを覚える日々。そして、転職先が決まらないまま最後の勤務が終わってしまう。
夜の帰り道。空腹でふらっと入った牛丼屋さん。280円。手頃な値段である牛丼並み盛りを頼んだ····。
4000文字にも満たない短編小説の中に、ひとりの男の人生の重たい1ページが描かれているのです。まるでショートドラマを観ているかのような、そんな作品。なにか超展開があるとかそういう類いのものではなく、今日は駄目だったけど明日はもう少し頑張ろうかな、という小さな希…続きを読む