第11詩 かたぐるま
ひょうひょうと父は立ち上がり
子どもははしゃぎ通して
父の肩車にのる
~たかいたかい!~
部屋中を子を乗せた父は
夢酔い気分で歩きまわる
~たかいたかい!~
子は頭の上の天井を
父の肩の上から伸び上がって
面白可笑しくさわりたいのだ
天井すれすれに焦(じ)れったく
その小さな五本の指が くゆり くゆら わや と
もがくこともがくこと!
父の肩車の上で
子の眺めみる世界は広い
父は飽きるまで
~たかいたかい!~
と 春鳥のようにさえずり
部屋中を練り歩く
やがて父は疲れると
子を肩から下ろして
胸の真ん中で
抱きしめる
子は父の腕間から
二本の足を
ぶらぶらとさせる
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます