ギャンブルとブラックジャック

〜午前7時〜


朝日が俺のまぶたを指す


「もうあさか」


「起きろ零」


布団にくるまって起きない零を揺さぶる


「も〜朝?」


寝ぼけた声で零が答える


「今日から授業だぞ」


そう言って無理にでも零を起こす


「今日って何がいるの〜」


「今日はオリエンテーションだから何もいらないぞ〜」


俺達は起きた後学校に行く準備をする


そうしてあらかた準備を終わらせると食堂に向かう


「今日の朝ご飯は何かな?」


ワクワクした声で零が聞いてくる


「そうだなーハンバーグとかじゃないか?」


「おー僕と同じ意見だー」


そう雑談しながら食堂に向かう


朝ご飯は言った通りハンバーグだった


「ハンバーグ〜ハンバーグ〜」


零がごきげんな声で歌っていると


「すいませーん遅れたっす」


俺達に声をかてくるやつがいた


そうこの男磁界緋呂斗だ


こいつは昨日知り合ったばかりだが気さくで話しやすく気づいたら一緒に登校する約束までしてしまっていた


「大丈夫だ俺達もいま来たばかりだから」


「大丈夫大丈夫〜〜」


そうして雑談をしながらご飯を食べ終わり学校に向かった


「今日って何するんすか?」


「オリエンテーションだぞ〜話聞いてたか〜?」


「寝てたっす!」


「僕もだよ〜」


俺は頭を抱えた


「ちゃんと話は聞こうなふたりとも」


〜10分後〜


学校についた時、生徒たちはある掲示板の前に集まっていた


「何だこの量?」


「仮クラスが発表されているらしいすよ」


そう緋呂斗がSGバンドを見ながら言う


「仮?どういうことだ」


「どうやらちゃんと決まるまでもう少しかかるらしいすね」


「ふーん」


そういうものかと思い俺達は自分のクラスを見に掲示板の前に来た


「ねぇみんな同じクラスかな?」


零がワクワクした声で聞いてきた


「そうだといいな!!」


俺は天に祈りながら言う


いやまじで頼む!俺は話しかけるのが苦手なんだよ!


陰キャだからな!


「頼む頼む・・・・・・・・ブクブクブク」


「どうしましょう零さん志向さんが緊張で泡吹いてるっすー」


「えーいっしー大丈夫?」


「ハッオレは何を」


「緊張で気絶してたっすよ」


えーまじかオレメンタル弱すぎない?


色々ありながらも掲示板を見てみると


「ほっ」


3人とも同じクラスだった


俺は安堵のため息を付く


「よかったね~」


零が楽しそうな声でいった


「じゃあクラスに行こ行こー!!!」


そうして俺達は自分たちの教室に向かう途中であることに気づいた


「意外と中はきれいなんだな」


誰か掃除でもしてんのか?でも用務員なんていなかった気がするけど


そう思いながら自分たちの教室の目の前についた


「行くぞ?準備はいいな?本当に行くぞ?いいんだな?」


「ビビりすぎっすよ」


「レツゴレツゴー」


「ちょちょっと待ってー!」


そうして俺達の学校での生活が始まる


〜2時間後〜


今日はただのオリエンテーションだけだったので割とすぐに終わった


だが「元ニートにはきつすぎる〜〜」


これ毎日やんのか?無理なんだけど


「それなそれな〜」


零も賛同する


今俺達は校門の前にいる


理由は昨日約束したギャンブル施設に3人で行くためだ


「一人少ないな」


「緋呂斗は?」


そう零に聞くと


緋呂斗の声真似で


「すいませんっすちょっと用事ができたんで先に行ってもらってもいいっすか」


「だってさ」


これだからは陽キャはよぅ、、、


「それじゃ俺達2人で行くか」


そう聞くと零は上機嫌な声で


「よっしゃーいこいこー今すぐ行こー」


「はいはい」


そうして俺達はギャンブル施設に向かうのだった


〜15分後〜


「でかいねー」


零が上を見ながら言う


「いやでかすぎだろ」


俺も想像以上のデカさに困惑する


中に入ってみると次は派手さに驚かされる


「す、すげー面白そうなのがいっぱいだ」


俺は期待感に胸を膨らませる


色んなところに目を奪われていると


「まずはあれからやろ〜」


零が指をさしたのは2人の生徒たちが座っているところだった


「あれは多分ブラックジャックだな」


ブラックジャックとはウエイターがカードを配り21という数字を超えずにどれだけ近い数字を出せるか勝負するゲームである


「でもあれウエイターって生徒か」


と零に聞くと


「バイトなんじゃない」


「なるほどね・・・」


俺は疑いの目を向ける


「すいませーん遅れたっす」


2人で雑談していると慌てて緋呂斗がやってきた


「んじゃ全員集まったことだしブラックジャックからでいいか」


「あれ勝手に決まってる?」


「いいよ〜」


「零さんも無視しないで〜〜」


「じゃあまずはルール説明だ」


「このギャンブル施設では表と裏がある」


表では仮想通貨を使って心力使用なし、娯楽としてゲームをする


裏ではGPをかけて心力使用OKのなんでもありのゲームをする


「ここまでは理解できたか?」


「できたっす」


「理解でーきた〜」


ふたりともちゃんと理解できた来たようだ


「じゃあ〜行くぞ!!」


「「お〜」」


俺達の軍資金は全部で700コインこれがなくなったら遊べなくなってしまう


まず俺達は小手調べとして表でブラックジャックをやっているテーブルまで来た


だがテーブルは満席のようで空くまで待つようだった


「ちょっと待つみたいだな」


「僕トイレ行ってくる」


「行っトイレっす」


そうして零を待ちながら前の生徒たちのゲームを観察していた


すると零が帰ってきた時


零のイヤリングが赤く光った


こいつのイヤリングがまた赤くなった?


どうなってんだあのイヤリング?


すると突然零が


「いっしーこれ読んどいて」


と一枚の紙切れを渡してきた


「なんだよこれ」


「読めばいっしーなら100勝てるから」


「マジ!読むわ」


そうして俺はもらった紙を黙々と読み始めた


〜10分後〜


「やっと僕達の番かー」


そう零が待ちくたびれた声でいった


さらに零が続けて言う


「いっしー達さゲームってどっから始まっていると思う?」


「そりゃあスタートって言われてからじゃないの?」


俺が答える、緋呂斗も頷いている


だが零は自信満々に答える


「違うよゲームは始まる前から始まっているんだ」


そう言って零は奥から2番目の椅子に座った


「「どういうこと?」」


〜3ゲーム後〜


周りがざわざわし始める何でって?そりゃあ俺達の残りコインが100しかないからだ


あれから零は連続で負け続けて後1回で負ける所まで来ていた


「おーい零大丈夫か」


「零さん大丈夫すか」


どうやら零は集中しているらしく俺達の声は聞こえてないらしい


ずっとブツブツ言っている


「志向さん、零さんが負けるなんて考えられます?」


そう不安そうな声で緋呂斗が聞いてきた


「まずいかもしれないな」


俺は今の状況から考えて焦るように言った


「そうっすよね!やばいっすよね!どうするんすか!」


俺達が焦っていると、4ゲーム目が始まった


このブラックジャックでは1ゲームに200コインかけるつまりこのゲームで勝てなければ零は負けってことになる


「背水の陣すぎるな」


当然ゲームは待ってくれるわけなくカードが配られ始めた


俺達は正直零が負けると思っていた


だが勝ちを確信しているかのように零はカードを見ずにこういった



「なっ」


「えっ」


俺と緋呂斗は困惑する


周りもざわついている


そうしてカードがオープンされるとなんとナチュラルブラックジャック


施設は歓声で包まれた


俺達も開いた口がふさがらなかった


「ちょ、まじすか、、」


「エグすぎだろ、、、」


倍率2.5倍で250コイン回収だ


そっからもう零の独壇場だったことは言うまでもない


ラストゲームが終わり零の最終軍資金は1500コイン


帰ってきた零に一番最初に声をかけたのは緋呂斗だった


「零さん零さんあれどうやって途中カードも見ずにブラックジャック引いたんすか?それまで負けてたじゃないすか」


そう緋呂斗が不思議そうに聞く


「あーあれ、僕最初観察してたときにディーラーが特殊なシャッフルの仕方をしてたからもしかしてと思ったらやっぱりイカサマだったよ」


「どうやらディーラーともう一人の生徒がつながってたみたい」


「そしてブラックジャックを当てた理由だけどそれはカウンティングって言って山札から出てくるカードをカウントして次に出てくるカードを予測する方法だけどディーラがイカサマしてくれたおかげでやりやすかったよ」


「やっぱりか」


俺は自信満々に答えた


「え?志向さん気づいてたんすか」


そう緋呂斗が驚きの声を出しながら質問してくる


「気づいてたって言うよりは疑ってたってだけだな」


「疑うのもすごいっすよ!」


緋呂斗が目を輝かしながら褒めてきた


「そ、そう」


俺が照れていると俺にある答えが浮かぶ


ん?てことは零最初はわざと負けてたのか?


搾り取るために?


怖ーえー怖ー


俺はそっと零に目線を合わせると


零は笑顔で返してくる


俺はその時から零を怒らせないようにしようと深く心に誓った


その時奥から


「イカサマですわ!!!」と声が聞こえてきた


聞こえてきた方向は裏の方から


俺達は声のする方に向かうと


て声の正体を見つけた


そこにいたのはお姫様みたいな服装をした生徒と

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