恋人たちの語りを通して
- ★★★ Excellent!!!
自分は、ポリアモリーという言葉を、「茶房カフカ」を通して初めて知りました。
ググってみると「複数のパートナーと合意の上で恋愛関係を築くスタイル」という説明がありました。
この作品では、ヤマシロさんを中心に、コンパル、ヨシアキ、トキワがそれぞれヤマシロさんと恋人関係を結んでいるという形で、このテーマが描かれています。
物語は、コンパル、ヨシアキ、トキワ、それぞれの視点で展開されていきます。
ヤマシロさん自身がその内面を語ることはないため、恋人たちの語りを通して、彼がどんな人となりかを読者は知ります。
自分が連想したのは、木彫り?です。
三人がそれぞれのみを手に取り、木を彫り、形を整え、ヤマシロさんという像を伝えてくる感じです。
「茶房カフカ」を読んでいると、「なるほど……」とか「そっか、そう感じるのかぁ」とボソボソ独り言を言いながら読んでいることに気が付きます。
価値観の幅を、最高にグイグイと広げてくれました!
全編を通して作者さまのチェコ愛に溢れています。
物語に出てくるチェコの音楽。幾度となく、YouTubeで同名の音楽を検索し、登場人物らと思いを共有しようとしたのはいい思い出です。
素晴らしいお話をありがとうございましたーーー!!(*´ω`*)