変化球のようで、めっちゃ本格ミステリ!
- ★★★ Excellent!!!
あくまで本格ミステリを下敷きとして、RPGゲーム(勇者や戦士が登場するドラ◯エ的なもの)の世界観をめっちゃうまく取り入れていて、これすごい!面白い!と唸ってしまいました。
現実世界との最も顕著な差異は、魔法で「生き返る」ことが可能なため、死に対する価値が著しく低いことです。
「死んだら終わり」ではなく「死んでも復活できる」ため、死の重みや意味が大きく変化し、現実世界とは異なる独特の価値観や倫理観が生まれるわけです。
個人的に感心したのは、第一話目「勇者ホイホイの殺人」において、探偵役が、あるキャラのある特性に言及するシーンです。詳しくは書けませんが、その特性を紐解いていくと……、ある別の解釈が生まれるわけです。
これは、完全に盲点で、とても鮮やかなトリックだと思いました。
脱帽!
(ちなみに第二話目の「竜の国の殺人」のメイントリックもスゴイです。スゴイというか凄まじいです……!)
最後まで本格としての強度がしっかり保たれていることに感心しました。
さらに、魔王には魔王の理があり、これもちゃ~んと説明しきっています。
お見事でした~~~~!!!!!