概要
その線路はさいはて駅へ続く
和仁 透は大野 竜弥率いる悪ガキ共に追われて廃線のトンネルに逃げ込んだ。
長く暗いトンネルを抜けると、そこにはのどかな山里の風景が広がっていた。不思議なことに里には人影がない。
助けを求めて入った店で透が見たのはガスマスクを被った怪人だった。
長く暗いトンネルを抜けると、そこにはのどかな山里の風景が広がっていた。不思議なことに里には人影がない。
助けを求めて入った店で透が見たのはガスマスクを被った怪人だった。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!流れる血は何色? 過疎の村の高精細なヴィジョンが全編をまとめあげる
描かれる情景の、解像度の高さに圧倒されます。
かつて賑わった鉱山の村が、見捨てられて寂れ、廃墟に近い状態になっていった――その過程が目に見えるようで、村に配された事物の構成、ひとつひとつの事物のディテール、どちらもとても現実味があって生き生きしています。
それらの表現は、紋切り型を意識して避けているようにも思えます。
本文中で、血染めの手を「真っ黒」と言及する場面がありますが、深く考えずに書いてしまうと出てこない形容であるように思います。
血といえば赤、と単純に考えてしまうと、表現は簡単に紋切り型に陥ります。そこをあえて外しているところにも、本作の描写精度の高さが表れているように思います。…続きを読む