好感度が下がる音が止まらない(異世界召喚編)

ヨシケン

1章

1-1-1(石川圭太)

(作者前書き)

 美少女に囲まれるモブ主人公が間男に美少女全員NTRされ、絶望し脳が破壊されるのを見てニチャァってしたい。でも、美少女が間男に無理矢理○されるのはNG。むしろ、美少女の方から間男に体を差し出す感じで。

 そんな性癖を満たしてくれる小説が少ないので自活します。

 全体のプロットはだいたい決まっているので、ぼちぼち書きます。そんなに長い話ではないです。


 #


 高校の文芸部の部室。


 室内は夕日に染まっている。


 石川圭太は読みかけのライトノベルから目線を上げる。


 近くにいる2人の女子を盗み見る。


 部長の神崎詩織、モデル体型の美少女。


 後輩の市村亜美、童顔の巨乳美少女。


 夕日に映る二人の美少女は実に目の保養になる。


 眼福、眼福。


『~~♪ ~~♪』


 下校時間を知らせる校内放送のメロディが流れる。


「さて、帰りましょうか」


 詩織が声をかける。


 圭太たちは帰り支度をして部室を出る。


 階段を降りる。


 昇降口のところで、一人の女子生徒が待っていた。


 幼馴染みの佐々木里奈、ポニーテールが似合う美少女。


 里奈は家庭科部に所属している。


「お疲れ、圭太」


「ああ」


「ねえ、今日の晩ご飯は何がいい?」


「別になんでもいいけど」


「はあ。圭太っていっつもそればっかし」


「だったら、わざわざ聞くなよ」


 圭太の両親は出張が多くよく家を空けている。


 そんな圭太の世話を隣の家に住む里奈がやっている。


 ありがたくはあるが、何かと小うるさいヤツだ。


 門を出、年長の詩織を先頭に、圭太たちは駅に向かい歩く。


 圭太は亜美が後ろからついてきているのに気づく。


「あれ、亜美は今日こっちか?」


「はい……新刊の発売日なので、駅前の本屋に」


 圭太は納得した。


 ふと周りの視線に気づく。


 同じく下校中の男子たちから向けられる、羨望と嫉妬の視線。


 それも当然だ。里奈たちは学校でも有名な美少女なのだから。


 ふふん、どうだうらやましいだろう?


 圭太は得意げに鼻を鳴らす。


 そんな圭太はというと、モブ顔、どこにでもいる普通の男子高校生。


 しかし、何の因果か、こうして3人の美少女と接点を持っている。


 当然のごとく、圭太は彼女たちに好意を持っている。


 彼女たちの方も圭太に好意を持っている――と、日頃の態度から圭太はそう推測している。


 誰かに告白すれば多分オッケーもらえると思うけど。


 まだ告白するつもりはない。


 だって3人の中から1人なんて選べないじゃないか。


 なんで日本は一夫一妻制なんだよ。


 一夫多妻制なら、里奈たち3人をまとめてハーレムにするのに。


 あー、重婚可能な異世界に召喚されたりしないかなー。


 圭太がそう思った時だった。


 突如、白い光が夕焼けの街並みに現れる。


 そして、その光は4人を包み込んだ。

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