最初の一羽はどこにいた?

相変わらず幸せ制度運用と見せかけた良質なディストピア感(あるいは受動的ユートピア)が見え隠れするストーリーテリングが巧いって膝をペンッと叩いてしまします。

幸せな環境であればあるほど、すぐ側に不幸せは潜んでいるものであり、この小説の読み手となった場合は「自分だったらミニチュアペンギンを胸ポケットに眠らせるか」をシミュレーションするべきです。

そして、ミニチュアペンギンの最初の一羽がどこで誕生したのか。読み終えてから答えを探しましょう。読み手のすぐ側に、ペンギンはいますか?