水と器

　何でもそつなくこなす埜谷と、ぼんやり屋の蚊帳は正反対の幼馴染み。蚊帳に片想いをし続ける埜谷は、とうの昔に蚊帳との恋は諦めている。しかし埜谷の蚊帳を巻き込んだ無理心中（未遂）を機に二人の距離は縮まっていく。
　怪しい箱と家業。弦誦家の傷が埜谷の想いを強くする。

蚊帳（かや）…主人公。ぼんやり屋。
埜谷（のや）…しっかりもの。
暗夜（あんや）…蚊帳の兄。弦誦（げんしょう）家の長男。