瑞々しく透き通った花びらのように美しい純愛物語。

 まずタイトルが美しいなと思いました。第一章までを読んでの感想になりますが、読み進めていくごとに、タイトルに込められた水無月さまの想いが伝わってきます。少年少女の繊細な心情が痛いほど伝わり、微笑ましくなったり、切ない想いで胸の奥がきゅっと締めつけられたりします。神月代櫻と絡み合った情景もまた大変美しく描かれています。
「生きる」ということ、そして「死」との向き合い方を考えさせられる物語でもあります。また、第一章からも淡いファンタジーを感じられます。ファンタジーが今後どのように展開されるのかも注目したい楽しみな要素のひとつです。
 当たり前じゃない日常生活、そして身近にいる人を大切にしたいと改めて思わせてくれる美しい純愛物語です。ぜひこの静謐な感動をたくさんの読者さまに味わっていただけたら嬉しいです。

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