未来のない恋であろうと。。。

こうなることはわかっていたーー
主人公の飛鳥と16歳下の拓海との長年の同居生活は、お互い束縛をしない恋愛で繋がっていました。
誰にも言えない心の内を秘める飛鳥。
自身の未来を彼女自身がつかんでいく物語です。
しかし、その先の未来に非情たる香りが舞い降りてきます。
同じ職場で拓海の同期である若いイマドキの女性が、飛鳥から拓海を引き離そうとするのです。
執拗で強かな揺さぶりをかけて。

傷心中の飛鳥。
すると、彼女の前に英姿たる男が颯爽と現れ、飛鳥の心は次第に彼に惹かれていくのです。
もう、未来のない恋に終わりを告げよう。。

物語は動き出します。

登場人物が全て同じ職場という合縁奇縁もさることながら、男は男、女は女の確執が燃え上がる構成。
目が離せない心理の変化が克明に綴られています。

この小説の醍醐味は、飛鳥をはじめ、登場人物の心の機微が細部に至るまで共感出来き、とても味わい深いところであると、集約できるのではないでしょうか。

一体どうなってしまうのか、最後の最後までわからない。
逸る気持ちを駆り立てるようで、面白くて一気読みしたくなるほど、魅力溢れるストーリーとなっています。
あなたはどんな未来を想像しますか？