『蟲が……』『虫が……!』
X(旧Twitter)で見かけた、こちらの作品に関するポスト。
『虫がたくさん出てくる、中華ファンタジー(ホラー)作品』という印象が、強く心に残りました。
虫もホラーも苦手な私ですが、作者様の他作品がとても素敵でしたので、恐る恐る拝読。
確かに虫(蟲)は、お話のキーポイント。
でもそれを上回る、『胸キュン』が待っていました!
皇帝陛下、舜様の恋……余りの可愛いさに、読みながらジタバタ☆
恋のお相手も凛として、とても魅力的です。
もちろん他にも、蟲や呪いに関する謎、浄化の儀式の美しさと禍々しさ、舜様のとある決意等……作者様の掌で、コロコロ転がされる楽しさが、ギュギュッと詰まっています。
読むのを躊躇っている方、ぜひお話の中に飛び込んでください。
最上級のワクワクとキュンが、待っていますよ♪
(((o(*゚▽゚*)o)))面白い物語を読んだので紹介します☆彡
豪華絢爛な後宮が舞台ですが、どこか仄暗い雰囲気です。
皇帝の姫舜は、特異な眼を持っています。
それは、人々や妻たちの顔が真っ黒な蟲に覆われて見えるのです。
実は、わたしは蟲が嫌いです(><)羽虫とか特に。なのに清々しいほど禍々しく恐ろしくおどろおどろしい描写に恐怖を感じ、細目で速読しました(笑)
はい。それぐらいすごい筆力でしたよ。
しかし蟲嫌いな方もここで読むのをやめないで‼ これはただの蟲が蠢く物語ではないのです。
皇帝が悩んでいるところに、禍祓いの一族 、姚家が現れます。美麗で妖艶でカッコイイ主人公の流麗です。
流麗と共に原因を探ります。
ドロドロの後宮でミステリー、ダークファンタジー
でも恋愛はキュンとします\(^o^)/
物語の構成がしっかりしていて、読み応えたっぷり。中華ファンタジーファンでない方も楽しめますよ! お勧めします!
※ちゃんと魅力が紹介しきれたのか心配(><)💦
剋帝姫舜には秘めたる禍がある。彼の妻たちが暮らす後宮にも――。
蔓延った禍に吸い寄せられたおぞましい蟲たちによって、舜には妻の顔が見えない。妻だけでなく部下や信頼のおける侍医すらも。それは舜を孤独に追いやるには十分な怪異だった。
満身創痍の舜の元を訪れたのは禍祓いの一族である姚流麗。男装じみた服装やすらりとした体躯、そして特徴的な白い仮面。その下に隠された美貌と敬意を超えた献身に、舜はみるみるうちに惹き込まれていく。
やがて後宮の姫たちを差し置いて舜の褥に呼ばれる流麗は皇帝を唆した毒婦と呼ばれるようになるのだが、真実は二人しか知るところではない。この物語は、愛の毒に魅了された二人の邂逅を綴る序章である。
中華×後宮×ファンタジー×ミステリー。界隈の読者が好きな要素を全部盛り込みましたと言わんばかりの豪勢な御膳。しかもどれをとっても口当たりが良い!
中華に関しては作者様お得意の世界観で、ネーミングから設定に至るすべてに全幅の信頼を寄せて拝読させていただきました。後宮は、ヒロインである流麗が後宮に入って成り上がっていくのではなく、後宮の外から攻略していく展開が真新しくて良いなと思いました。ファンタジーについては、今作で欠かせないのが蟲でしょう。読んでいてゾッとしました。それと同時に読者に「早く流麗に祓ってほしい」と思わせる手腕。お見事です。ミステリーについては、ぜひ読み進めていただきたい。なぜ後宮に蟲が沸くようになったのか、この謎を流麗と共に追っていくうちに、物語へ引きずり込まれます。
そして今作は「世界を変える運命の恋」中編コンテスト参加作品。二人が変えていく未来の国の姿もそうですが、舜と出会って変わった流麗の世界の鮮やかさも必見だと思います。自分の中にある邪悪なものが全部浄化されました。私の語彙がなくてこの衝撃を伝えきれないのが悔しい……!ぜひ最後まで読み進めていただきたいです。
しいて言うなら、文字数制限が憎い。後宮の姫君たちの流麗に対するやっかみを読んでみたいし、恋を知って浮足立つ舜と流麗の描写をもっと摂取したいと思ってしまいました。ぜひ書籍化の上で長編化をお願いしたい所存!皆様もぜひご一読ください!
私は作者様の既作『祝融の炎』ファンなのですが。今回も、負けずとも劣らずの面白さでした。
『祝融の炎』から世界観を流用しつつ、初見の方にもきちんと伝わる丁寧な世界観描写が見事です。
美しい禍祓いの姚流麗、そしてどこか可愛らしい陛下。
二人を中心に物語は進行していきます。
凜とした流麗。所作の全てが美しいのです。
陛下の視点で描かれる事が多いゆえか、見ているこちらが溜め息を漏らしてしまうほど美麗です。
仄暗い雰囲気は、どこかコミカルな会話劇が払拭していきます。
ラストの熱い抱擁も含め、まるで映像が目に浮かぶかのよう。
エンタメとしてもしっかり見せてくる骨太な作品。
素敵な作品に巡り会えた事に感謝します。
※第一章二十五話まで読んでの感想となります※
序、の冒頭の印象は、後宮を乱した"毒婦"という表現、後宮の中で皇帝から寵愛を受けた「女」とあったので、妃ではない?では娼婦とか、妾とか?それとも幼い頃から好いた女?とか、疑問が残ります。
物語を追って行くと、皇帝の剋帝姫舜、舜は、特異な"眼"を持っていて、百鬼百邪が蔓延る世界を日常的に見ていた、ということがわかります。
人の顔にまでそれが浮き出て見え、彼の妻達の顔が黒い蟲達によって隔たれている事も判明するのです。
そのような悍ましいモノに覆われている妻たちを心から愛せるわけもなく、更には体がずんと重い日があったり、朝起き上がるのに一苦労するほどに疲弊するという体調的な不調にも悩まされる。
そんな中、侍医がとある提案をする。
姚家。禍祓いの一族。
翌日、現れた白い面を着けた女。彼女の顔には黒い靄も黒い蟲も何もない。
やがて舜は、その女、姚流麗に心惹かれていくのだった――――。
妻の顔に黒い靄や蟲というのに対して、なにもない、つまり普通の状態である姚流麗。皇帝が冒頭のように彼女を愛するまでの物語は、甘美。しかしやはり後宮ものであることから、過去の参事が原因というのも面白い。
禍祓いの一族である姚流麗の雰囲気も好きで、最初こそ義務的な感じでしたが、心が通じ合っていくにつれ、氷が解けていくような変化も良いのです。
第一章ということですが、ここまででもかなり重厚で濃厚なお話なので、この続きは一体どんなお話になるのか、まったく予想ができません。
しかしながら、作者さまが得意な中華ファンタジーとあって、本格的な内容であることは間違いなし!
その文章力の高さは勉強になりますし、物語の構成も流石と言えるでしょう。
中華風、中華、後宮ものが好きな方には、間違いなく刺さる作品。
また、中華あんまり読んだことない、という方も最初の作品として手に取ってみても面白いかもしれませんよ?
おススメの作品です!
皇帝舜は、後宮に居る妻たちの顔を見ることができない。
なぜなら、彼女たちが真っ黒な蟲に覆われているからだ。
――文字だけでもそら恐ろしいのに、浄化の儀は本当におぞましい光景がまざまざと目に浮かぶ。作者様のその描写、筆力がまた、恐ろしい。
ところが、嫌悪するなかれ。
それらを上回る、流麗の妖艶さ、舜の意外な初心さ、そして過去に起きたこの『原因』への好奇心から目が離すことができない。
後宮独特の妻たちの権力争いシーソーもさることながら、心を寄せていく皇帝と流麗の関係も、危うく甘美で、どんどん惹きこまれていく。
特に第一章ラストのふたりは……ここに書けないのが残念だが、本当に熱く、運命の恋とはこういうものか、と感じられるだろう。
ダークな世界観や中華後宮がお好きなら、是非お読みいただきたい。オススメです!
『毒婦』に惹かれて読み始めると、冒頭で一気に引き込まれました。
皇帝、剋帝姫舜に言い寄る女。そうイメージすると思います。
何せ『毒婦』ですから。
黒い靄と蟲たちに覆われて、人の顔が見えない舜。
しかしそれは、舜にしか分からない現象だった。
侍医である隋徳は打開策として、ある存在を皇宮に招く。
禍祓いの一族、姚流麗である。
この作品の魅力は世界観、そこから醸し出す重圧感と艶めかしさ。
けれど私は敢えて、舜の恋心を推したいと思います。
淡々と流れるお話に、時々顔を見せる、可愛らしい舜の一面。
皇帝もまた、一人の人間であり、理解者に惹かれていく過程が何とも言えません。
同じ世界が見えるもの出会えた喜びは、ひとしおですから。
その相手である女性がどんな人物なのか。
読んで確かめて見てください。