嫁入り先は、凍る雪世界に負けない温かい職人の村だった

親戚家族の中で肩身の狭い思いをしつつ薪割りをしていたライサは、身体の弱い従姉妹に変わって、職人の村に嫁ぐところから始まる今作。

このお話はとにかく、嫁入り先の人たちが皆いい人である。
職人たちは優しいかつ、世話やきながらも見守ってくれる人たちで、村長もまた芯の通った人。
また、ライサが嫁いだ男は、なかなかに豪快でクセの強い。けれど、読んだ人は「こいつはまじでどこにいても可愛がられるやつ」と確信するだろう。本当にいい奴である。

一章部分は、二人の出会いから二人の夫婦になるための初めての協同作業を書いており、その話の展開の面白さはすごい。
この難所をどう切り抜くのか、わくわくと読み進められた。

まだまだ、夫婦になりたての二人、この先がどうなるのか。ずっと見守りたい作品だ。

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