極寒の世界に負けるな! 暖かさを二人と、そしてみんなで。

ここは極寒の世界。
両親を失い叔父の家で育ったライサは、育ててくれた家族に感謝しつつも、どこか居心地の悪さを感じています。
そんなある日、お役人がやってきてライサの従姉妹に命じます。魔法具職人へ嫁ぐようにと。
魔法具職人は「野蛮な人々」と偏見を持たれていて、決して条件の良い結婚相手とは見なされません。
ライサは従姉妹を守るため、自ら名乗り出て、代わりに嫁ぐと申し出るのですが……。


魔法具という、聞くだけでワクワクするアイテムと、それを作る材料となる魔物達の、なんと幻想的なこと!
材料ではあるのですが、単に道具として扱うのではなく、きちんと命あるものとして捉える魔法具職人さんたちの価値観も素敵です。

そして何より、村人やライサが嫁ぐ相手ザックの純朴な優しさに、胸が温かくなります。
作中通して極寒の描写が続きますが、人々の心の温かさと対比をなして、とても魅力的な読後感を味わえる作品です。

おすすめです!!

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