【詩集】SUGAR × SUGAR × SHOWER

尾岡れき@猫部

SUGAR CANDY #1


砂糖がじゃりじゃりして

口の中で甘く溶けるはずなのに

まるで砂を噛んでいるようで


あんなに好きだった砂糖菓子の

味がしない。君がいない。ただそれだけなのに。


背中を眺めて あと少しの距離を

縮める方法ばかり考えて

諦める事を選んだ僕が

影踏みしながら過去をなぞる


君がいてくれたらいいのに

僕の隣で 笑ってくれたらいいのに


君がいてくれたらいいのに

共有するものすら 今はないけど


君が笑ってくれたらいいのに

そうしたら僕も笑えるのに


あんなに好きだった砂糖菓子の

味がしない。君がいない。ただそれだけなのに。


君と食べた砂糖菓子の味が思い出せない

君の作ってくれた泥団子の方が

もっと美味しかった気がするのに


君が傍にいてくれたらいいのに

ただそれだけなのに


君が誰かと笑う顔なら見たくないけど


君がいてくれたらいいのに

僕の隣で 笑ってくれたらいいのに

ただそれだけなのに


君が傍にいてくれたらいいのに

ただそれだけなのに

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