反転の砂時計

時間なんて

あっという間

砂時計を裏返して

砂が落ちるより早く


キラキラ流れていく砂だって

光と光の屈折率

屈曲した心音

その鼓動を探しながら

じゃりじゃり砂を噛むように

立ち上がる


そう、何度でも

何度でも


砂時計を裏返す

反転

そして、暗転


一点、思い出す


砂を噛んだ

その味なら消えない

砂が流れて

こぼれ落ちても


キラキラ流れていく砂だって

過ぎ去れば足跡

擦り切れて、踏み潰す

面影を探しながら

じゃりじゃり砂を噛んで

もう何も無い



もう、何度でも

何度でも


繰り返す


もしもの話

砂時計を裏返してして

時間が逆行したら


誰に恋をするんだろう?


キラキラ流れていく砂だって

光と光の屈折率

屈曲した心音

その鼓動を探しながら

じゃりじゃり砂を噛むように

立ち上がる


そう、きっと君と

何度でも


何度でも


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