中秋の名月

夜の帳

照らす月明かり

すすきが揺れて

気持ちが揺れて


ただ、風が生暖かい



電気仕掛けの街じゃ

月明かりをかき消すから

少しだけ離れて


雲の流れが

早い

目を細めて

眺めて


月明かりの

弱々しい

スポットライト


かぐや姫のエール

百鬼夜行のフラッシュモブ

流れ星打ち鳴らすアンビエント

月兎も踊る


夜の帳

照らす月明かり

すすきが揺れて

気持ちが溢れて


影が揺れる

寄り添う

重なる

一つに

言葉も

欠片カケラ

何もかも

かけがえがなくて



中秋の名月

何年か振りの満月

夜の帳じゃ隠せない


かぐや姫のエール

百鬼夜行のフラッシュモブ

流れ星打ち鳴らすアンビエント

月兎は踊って


嗚呼――。


この気持ち

夜の帳じゃ隠せない




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