さながら、スポ根の団体戦。この手があったか!

リレー小説という存在も、それが全国で一般的に行われていることも本作を読んで初めて知ったのですが、これをテーマにする着眼点に感心した。

小説執筆という孤独な作業と青春は一見正反対に思えるが、「リレー小説」とするだけで、これほど青春ど真ん中として描けるとは。
しかも、それを児童書でやってるんだからすごい。

物語終盤にある学校対抗戦は、さながらスポ根漫画の団体戦のようで、読んでて純粋にテンションが上がった。
各メンバーの特徴を活かしたり、強豪校を打ち破るための秘策を考えたり、文芸部(厳密にはリレー小説部)とは思えない熱さがある。

各キャラクターの魅力もしっかり描かれていて、文字数的にももっと他の展開を読んでみたくなる。


特に、小説を書く側の人は「こんな青春最高じゃん……」と心の底から羨ましく感じると同時に、より感情移入できると思うのでおすすめです!

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