第19話 ⚠︎(キスシーン有り)ちょっといけない関係
イザベラの手により死ぬ覚悟したその時
妹が現れた
体から大量の血を失い、痛みが麻痺していき
ここではない場所へ行きたいと強く願ってしまった
が妹はそれを許してくれなかった。傷を癒す。
だから、レティシアはちょっとだけ眠る事にした。
彼女は深い深い闇の中へと
だんだん、だんだんと何処までも続く闇へと
落ちてゆく、
闇に包まれる、気持ちよくてだから堕ちそうになる。
だが、誰かに何度も何度も名を呼ばれる
まるで私は知っているかのように体が反応する
薄れていった記憶が蘇る
意識が戻ってゆく
レティシアの頭を優しく撫でてゆく
なんだかくすぐったくて体がぴくりと揺れる。
優しい手が動き、今度はおでこを触れてくる。
手が途轍もなく冷たいが気持ちいい。
よく知っているその手の主の名前を微かに呟いてみると手の動きが止まる
雫のようなものが頬に落ちる感覚がした。
それが何かは確かめたいが体が言う事を聞かない
顔の近くに影が降りて行く、すると顔の直ぐ近くに吐息のような音が微かに聞こえてくる。
柔らかいものが唇にくっつき、少し離れ
「レティ、口あけて?」
優しく彼女に命令する
体が反応し、従い口を開ける
すると少し開いた口の中に温かいものが侵入し
生き物のようにあちこち動きまわる。
気持ちよくてくらくらする。次第に動きが激しくなり
苦しくなって息が乱れ始める
それ察してくれて離れ、その隙に息をする。
息が再び整うとまた重ねられる
何度も繰り返される行為に息が苦しくて乱れるが
体は軽くなった。目を開ける。
ぼんやりしていた視界が徐々に鮮明になっていく。
妹の整った綺麗な顔がすぐ近くにいた。
少しでも動くと鼻と鼻がくっつくほどの距離だ。
目と目が合いしばらく見つめ合った。
妹の顔は白く透明なままで目の周りだけはいつもと違っていて赤くなっていた。
手を伸ばし目の周りをなぞるように触れる
妹の体は微かに動いた。
「泣いてたの?」
と問いかけるが答えは返ってこなかった。
妹は私の胸に顔を埋めて、震えていた。
私はもう何も言わずに彼女を抱きしめた。
守りたいもの ユア @nakaakari3
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