守りたいもの

ユア

第1話 姉妹

   「もう二度と離さない…………. 絶対に………

  今度こそどんな犠牲を払っても必ず守ってあげるから」

  

  と眠っている愛しい人に優しく唇を重ね囁くのだった。








  




  私の頭を誰かが撫でてくる


  眠りから無理やり重い瞼をあけ、深い溜息を漏らし、

  手の主を睨むのだった。


  すると相手は満面の笑顔で挨拶してきた。


  「おはよう、レティ!」


  「なんで貴方が起こしにくるのよ、、、

   クロエは?」

  

  クロエはレティシアの専属メイドである。

 

  「クロエなら今日からしばらくは来ないよ」


帰ってきた言葉にきょとんとした

  


 「どうして?風邪でも引いたの?」


 「ううん、あたしがレティを起こすようにするから

  来る必要が無いと伝えたからなの」

    

 「・・・・」

 

  それを聞いて無言になる、

         あぁ、頭痛くなってきた、、、

  また何か企んでるのかしら、。


  「レティ、どうかしたの?」

   

  (どうかしたの?じゃないわよ!)

  と突っ込みたくなったがもう諦めた。


  「あのねちゃんとお姉ちゃんと呼びなさい!」

    

  「嫌だ、二人っきりの時は別に良くない?

私達双子だし、ほぼ同時に生まれたようなものだよ?そう思わない?」

  

「思わないから言ってんのよ!

 ちゃんとお姉ちゃんとして敬いなさい!」


「レティ、人前ではちゃんとしてるよ、お母様、お父様の前にもお姉様って呼んでるし、本当は呼びたくないけど、我慢してるんだよ?レティがそうしなさいって言うから、、、せめて二人でいる時は良いでしょう?それでもダメなの??」と双子のエリザベスが悲しそうに聞いてくる


そう私たちは容姿は全く似ても似つかないものの、間違いなく双子である


    深い溜息を吐いた。


 「もう勝手にしたら、

       着替えるから出ていってくれる?」

 

  「うん!勝手にするね!レティ。

   下で待ってる一緒にご飯食べよう?」


   と答えを聞かずに出て行ってしまった。 

 

「はあ、、、

 いつになったらあの子は姉離れしてくれるかしら」

 

  と溜息混じりに呟くのだった。


   

    

   

   

   




  

  













 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る