おわりに
受賞してみて思った、短編賞の最大の魅力
カクヨムコン9もいよいよ開幕したところで、締めのご挨拶です。
昨年自分で受賞してみて感じた、短編賞最大の魅力。
それは以下のことだと思っています。
「自分の好きに書いた、自分の好きを詰め込んだ話でも受賞できる可能性がある」
2022総評( https://kakuyomu.jp/contests/kakuyomu_web_short_2022 )で「それゆえカクヨムWeb小説短編賞は、市場の論理にとらわれず、作品の面白さ、新しさ、Web小説ならではの表現を評価できる場でもあります」と言及されていましたが、短編賞は単著としての商業出版に結びつかない(商業実績にもなりません、あくまで副賞扱いです)分、商業的な受けの良さや流行に左右される部分が少ないように思っています。
筆者の受賞作「笑顔のベリーソース https://kakuyomu.jp/works/16816927861260911907 」は、カクヨムに投稿したのは2022年3月にグルメコンに合わせてでしたが、一番最初に書いたのは他サイトの自主企画に合わせてでした。
「天才」がテーマだったその自主企画に、あれこれ頭を捻って天才料理人と天才毒見人の話で参加したのですが……
実のところ当時、私は男性主人公の話をほとんど書いていませんでした。ですが「笑顔のベリーソース」を書いたことで、ああ自分こういう話好きだったわ! とあらためて思い出しまして。
結果、自分の好きなものを超高濃縮で詰め込んだ話が出来上がりました。
本作、Web流行の要素もなく、そのまま長編化しても広く読まれることは難しかったでしょう。
それでも短編賞をいただくことができました。
自分の好きなものを、好きなように書いた話で商業誌に名前が載った、そのことがなによりも感慨深かったです。
「Webテンプレは短編賞で戦えるのか」回でも書きましたが、近年の短編賞はWebテンプレとは外れた傾向の受賞作が多く出ています。
なので、流行から外れたものでも十分にチャンスはあると思われます。
もちろん、流行を取り入れたものでも、強みを十分に活かせればやはりチャンスはあると思われます。
もちろん質を上げるため磨き上げる必要はありますし、枠も大変に狭き門ではありますが、3/10284はゼロではない。
これを読んでいるどなたかのところに、次の栄誉が届くことを願っております。
そして新規開拓のための読み活、今年もやる予定ですので、作品ページでお目にかかることもあるかと思います。
好きな短編を見つけましたら応援いたします。あたたかく迎えてやっていただければ幸いです。
【最後に宣伝】
此度のカクヨムコン9、私も参戦しております。
今回は長編メインですが、もしよろしければついでに覗いてやっていただければ、とても幸いです。
■長編(ライト文芸部門)
「神の一皿は勝利を約す ~異能の料理人と亡国の王子、魔法の飯を喰らい祖国を奪還せんとす~」
https://kakuyomu.jp/works/16817330665296361261
……もともと「笑顔のベリーソース」を長編化したような話にしたい、というところが出発点だったのですが、いざ書いてみたら全然別物になりました(笑)
とはいえ「飯×ブロマンス×西洋ファンタジー」の要素は共通。
「神の料理人」と呼ばれる異能の料理人が、亡国の王子と共に料理魔法で戦う話です。
紹介文(1500字超)とタグ(8枠中4枠で上限20字使い切り)に異様に力が入っているので、そこだけでも見てやっていただけると喜びます。
よろしければよろしくお願いいたします。
■短編(エッセイ・ノンフィクション部門)
「ある同人作家の墓標 ~10年書き続け11年目に筆を折った二次創作同人作家の崩壊記録~」
https://kakuyomu.jp/works/16817330652026401936
昨年中間通過した黒歴史エッセイその1を再エントリーしています。
失意のうちに筆を折った、とある二次創作同人作家「S」についての語りです。
こちらに加えて、さらに闇の深い黒歴史エッセイその2を、期間中どこかで書き下ろしてエントリー予定です。
あとカクヨムコンとは関係ないのですが、受賞作「笑顔のベリーソース」には関連サイドストーリーがいくつかあります。
それらをまとめたコレクションも作っておりますので、もし本編がお気に召しましたら、カクヨムコンの合間の箸休めにどうぞ。
「ラウルとレナートの物語 ~天才料理人と、神の舌を持つ毒見人~」
https://kakuyomu.jp/users/hiiragi_goshiki/collections/16816927861260880724
以上をもちまして本稿は完結です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!!
【完】
カクヨムコン短編賞の攻略法を2022年度受賞者がドヤ顔で真剣考察する 五色ひいらぎ @hiiragi_goshiki
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