五色ひいらぎ

  • 異世界ファンタジー
  • エッセイ・ノンフィクション
hiiragi_goshiki
23作品

ラウルとレナートの物語　～天才料理人と、神の舌を持つ毒見人～

とある王国の城下町デリツィオーゾで繰り広げられる、「天才料理人」ラウルと「神の舌」たる毒見人レナートの物語群です。

「笑顔のベリーソース」がメインストーリーです。
その他の物語は、「～ベリーソース」の作中に起こったサイドストーリーとなっております。
  • に更新
  • 作成
共有…
作者のおすすめ順
#1

笑顔のベリーソース／
五色ひいらぎ

[カクヨムコン8・エンタメ短編小説部門短編賞受賞] 青年ラウルは、とある王国の城下町デリツィオーゾで天才料理人として名を馳せていた。 ある日、ラウルの店に身分の高そうな客が来店…
食材偽装から始まった、天才料理人と天才毒見人の奇妙な絆
五色ひいらぎ
極上の一遍
のっとん
#2

星に祈りを、人に珈琲を／
五色ひいらぎ

城塞都市デリツィオーゾの王宮へ突然雇い入れられた、天才料理人ラウル。 だが既にいた宮廷料理人は彼を受け入れず、度重なる嫌がらせを行う。 そんな中、ラウルは「星降りの祈祷」に提供…
料理人の意地と矜持を、珈琲の一杯に懸ける
五色ひいらぎ
#3

旅立ちの日には、串焼きキャベツを／
五色ひいらぎ

城塞都市デリツィオーゾの王宮では不穏な噂が立っていた。 着任したばかりの若き料理長ラウルが、城から密かに何かを持ち出しているというのだ。 毒見人レナートは独自に調査を行い、不正行…
料理人と仲間たち、これが最後のまかない飯。
五色ひいらぎ
#4

目と目で通じる、祝祭の皿／
五色ひいらぎ

大きさにも性質にもばらつきのあるカボチャの群れは、どう一級品の料理に仕上げるべきか―― デリツィオーゾの王宮へ、隣国コンパーニョから大小不揃いなカボチャが贈られてきた。 コンパ…
「このカボチャを見事な料理に仕立てよ」――挑戦を、王宮料理人は受ける
五色ひいらぎ
これ、無料で読ませていただいていいんですか?!
相沢泉見
#5

王様のパンケーキ／
五色ひいらぎ

デリツィオーゾ王国国王の部屋に、謎のパンケーキが一皿置かれていたという。 差出人不明、あからさまに怪しいパンケーキの処分を託されたのは、宮廷料理長ラウルだった。 ラウルは、国王付…
あからさまに怪しい絶品パンケーキ。そこにこもった思いとは
五色ひいらぎ
#6

煙は白く、串焼きは赤く／
五色ひいらぎ

白煙で満ちる厨房に招かれた、「神の舌」こと毒見人レナート。 厨房では若き宮廷料理長ラウルが、鶏の串焼きを焼いていた。ラウルはレナートに、串焼きを「屋台式」にかぶりつきで食べるよう…
串焼きはかぶりつきで食べてこそ！　焼きたてアツアツ、召し上がれ。
五色ひいらぎ
おいしいお仕事、ですね。
高田あき子
#7

異郷にて、スープを煮る／
五色ひいらぎ

美食で知られた都デリツィオーゾは、隣国の侵略によって陥落。大勢の避難民が、別の隣国コンパーニョへ逃れた。 避難民の中に、マウロという料理人がいた。彼は一人のシスターを厨房へ呼び、…
料理人が剣をとる。その前日に、遺した一椀
五色ひいらぎ
本も料理も…人を楽しませ涙させる。そこに作者の極上なソースがあるから…
高峠美那
#8

赤心と舌とを、我が君に捧ぐ／
五色ひいらぎ

どんな料理もまずそうに食べる。それゆえに、下級貴族の四男レナート・ランベルティーニは家中のすべての人間から疎まれていた。 やがて十五歳になったレナートは、王宮で開かれた「成年の宴…
何を食べてもおいしくない。まさかそれが、無二の才であったとは
五色ひいらぎ
#9

千の詩句を、費やしたとて／
五色ひいらぎ

デリツィオーゾ城で年に一回行われる、書物の虫干し。 大部屋いっぱいに並べられた本を見ながら、宮廷料理長ラウルと毒見役レナートはそれぞれの感慨を抱く―― KAC2023・1回目お…
私は――私たちは、この天才の技を、後代に伝える術を持たない。
五色ひいらぎ
#10

困った時のぬいぐるみ頼み／
五色ひいらぎ

賓客の来訪を数日後に控え、宮廷料理長ラウルと国王付毒見人レナートは、供する献立について意見を対立させていた。 自案を却下されて怒るラウルは、腹立ちがおさまらないままに、自室のぬい…
知己と口論した時も、怒りに震えた時も、ぬいぐるみはきっと解決してくれる
五色ひいらぎ
シスター姿のぬいぐるみ、あります！
ぬまちゃん
#11

苦い記憶は、泥濘にも似て／
五色ひいらぎ

来賓の訪問を四日後に控え、宮廷料理長ラウルと国王付き毒見役のレナートは、なおも献立について意見を対立させていた。言い争う中、不意にレナートは表情に陰りを見せ―― ※軽い吐瀉表現が…
舌を刺す生臭みは、苦い記憶と結びつき、時を経てもなお消えない。
五色ひいらぎ
味の記憶は残ります
ぬまちゃん
#12

月光の下、毒蜥蜴の血は蠢く／
五色ひいらぎ

山国からの来賓を迎えるにあたって、料理は肉にすべきか魚にすべきか――意見を対立させる、宮廷料理長ラウルと国王付き毒見人レナート。忌まわしい過去の思い出を夢に見たレナートは、眠れな…
忌まわしき後悔は月光の下で蘇り、忠臣の胸に拭えぬ影を落とす
五色ひいらぎ
#13

牛すじは固く、頭は柔らかく／
五色ひいらぎ

賓客の来訪を三日後に控え、宮廷料理長ラウルはなおも献立に悩んでいた。 毒見人レナートが推す肉にするか、自らが推す魚にするか――悩みつつ市場を歩くラウルは、肉屋の店主から不意に声を…
煮込まねば食べられない、固い筋肉。閃きは、そこにこそあった
五色ひいらぎ
賄い料理が食べたくなります、料理屋さんでバイトする？（笑）
ぬまちゃん
#14

呪いの「七」に積み増せば、咲くは双なる祝福の華／
五色ひいらぎ

デリツィオーゾ城を賓客が訪れる日は、六月七日。 かつて国王付毒見人レナートが死に瀕したのは、七年前の六月七日。 いずれの日も、食卓に列席するは七名。 王宮で供される正式な会食の皿…
七に一を足せば「八」だ――王宮に、料理の百花が咲き誇る
五色ひいらぎ
天才料理人は、天才味見人のトラウマを調理できたのか？
ぬまちゃん
#15

彼が作るもの、温めるもの／
五色ひいらぎ

賓客との会食が終わり、厨房でくつろぐ料理長ラウルと国王付毒見人レナート。ラウルはレナートに、余り肉で作った賄い飯を差し出した。が、レナートが食べようとした瞬間、ラウルは不意に椀を…
おいしいものを「おいしい」と。口にするだけで、なぜ目頭が熱いのだろう
五色ひいらぎ
食は感情に働きかける、もの
ぬまちゃん
#16

蒼海の死闘！　天才料理人vs海魔クラーケン／
五色ひいらぎ

王国近海に現れた海魔クラーケン。 軍が退治に向かおうとする中、王太子妃がぼそりとつぶやいた。 「クラーケンって、食べたらどんな味がするのでしょうね」 その一言で、討伐部隊に同…
クラーケンを三分以内に下処理せよ！　王宮へマリネを届けんと料理人は闘う
五色ひいらぎ
イカは鮮度が落ちるのがマシで早い！
夢神　蒼茫
#17

その道は、ただ地獄へと続く／
五色ひいらぎ

修行の旅から戻った新進の料理人ラウル・セリーノは、師匠と共に開業のための店舗を選んでいた。 だが、両者の意見は食い違う。弟子の選択に、師は強い不安を覚える―― KAC2024・…
選んだ道の先にあるのは、ただ絶望だけ。それでもあなたは往くのですか
五色ひいらぎ
#18

黄金の花は、いかにして開く／
五色ひいらぎ

東方の島国で作られたという、黒漆に金蒔絵の三段重箱。 黄金の梅で飾られた雅な器に、宮廷料理人ラウルはいかなる料理を詰めるのか―― KAC2024・3回目お題「箱」参加作です。 …
黒漆を彩る、雅やかな黄金の梅花。釣り合う料理はいかほどのものか
五色ひいらぎ
#19

一夜の茸、ささくれの心／
五色ひいらぎ

一夜で傘が黒く溶け落ちる、儚き珍味の茸「ササクレヒトヨタケ」。 王太子に同行し旅先で調理するよう、宮廷料理人ラウルは命を受ける。だが今回、毒見人レナートは随行しないという―― …
ササクレヒトヨタケ。一夜で溶け落ちる儚き茸に、料理人の心は重なる
五色ひいらぎ
#20

己の名、己の往く道／
五色ひいらぎ

民間上がりの宮廷料理長、ラウル。 彼が登用された折、店は解散となった。だが今、店の名を継ぎたいというかつての店員が、ラウルの前に現れた―― KAC2024・5回目お題「はなさな…
【はなさないで１２個入】己が名を欲する者へ、天才料理人が出した答えは
五色ひいらぎ
#21

パンツァネッラ！　パンツァネッラ！！　パンツァネッラ！！！／
五色ひいらぎ

厨房に置かれた古いパンの山。 毒見人レナートが処分しようとすると、料理長ラウルに止められた。 古いパサパサのパンで、ラウルはいかなる料理を作ろうというのか―― KAC2024・…
古いパンでも使いよう。料理人の魔法の技で、食材はみごと蘇る
五色ひいらぎ
計算されたきれいな文章で、飯テロ。
オレンジ11
#22

伝統と新風／
五色ひいらぎ

その日王宮の晩餐には、鱈《たら》のトマト煮込みと共に赤ワインが供された。 しかしそこへ至るまでには、料理長ラウルと毒見役レナートのひそかな苦労があった…… KAC2024・7回…
魚料理に合わせるワインの色は？　それを変えることさえ王宮ではままならぬ
五色ひいらぎ
#23

黒き藻は繋ぐ、友誼の皿を／
五色ひいらぎ

隣国コンパーニョの港湾で大発生したというワカメ。海藻料理を食べたいという姫の願いで、料理人ラウルが招聘されることとなったが―― KAC2024・8回目お題「めがね」参加作です。…
【めがね１２個／眼鏡なし】厄介者の海藻は、料理人の手で美食へと変わる
五色ひいらぎ