そばにいるだけで（小学生編）

　六月という中途半端な時季に、純子のいる六年四組に転校生が来た。相羽信一というその男子は見目も性格もよく、女子の人気も高いが、純子は違った。彼が当初、やや行き過ぎのアプローチをしてきたせいもあり、決していい感じは抱いていなかった。だけど、ある事件とその裏にあった事情を知り、純子は相羽を見直す。
　その後、純子は相羽と親しくなり、ひょんなことからモデルをやるようになったり、クッキー作りを他の女子とともに教えてもらったりと距離を縮める。その過程で、相羽が母親と二人暮らしであると知る。

※都合のいい偶然”はできるだけなくすか、薄める（偶然が起きるだけの下地を作る）ように心掛けて書きます。

※『そばにいるだけに』に、以前公開していた『そばにいるだけで（零の１）（零の２）』『そばにいるだけで（一）…続きを読む