第56話  処女作はビッグバンだ! ≪1≫



 『人は、本来、素人作家の書いた小説は読まないものだ』という、あけすけなテーマについて、再び考えてみました。


 やはり、カクヨムをただで利用している身で、そして、その人数は少ないながらカクヨムでの交流を楽しませてもらっている立場として、この先もずっと、その結論は口が裂けても言えないだろうと思います。


 でもでも、結論は避けつつ、それでもああだこうだって書きたい私のこの想い、なんかに似ているなあと考えましたら……。


「あっ、そうだ。籠城している敵をまずは外堀から埋めて、ねちねちと攻めているみたいだ。たぶん、このまま、外堀を埋めることしかしないだろうけれど……」と、気づきました。


 でも、だからこそ、あの手この手のいろんな方法で外堀を埋め続けるという行為が止めれなくて。(笑)


 ……ということで、今回もまた、『人は、本来、素人作家の書いた小説は読まないものだ』のテーマから外れているようで、「いや、深く考えると、意外とテーマに沿った話題かも知れない」と思うことを書いてみようと思います。




 私は純文学系の同人誌で15年近く仲間の書いた小説を読み続け、それからこのカクヨムでは6年に渡って読み続けて、いろんな方々の書かれた小説を読んできました。


 そしてつい最近のことですが、思わずぽんと手を叩きたくなるようなあることに気づきました。


 皆さまの書かれている作品の中で、「処女作だけは、文句なく面白い!」です。


「初めて小説を書いてみました」とかいう初々しい言葉とともに、カクヨムに掲載されている作品。あるいは、「〇〇でも書いていましたが、カクヨムでも掲載することにしました」という言葉とともに、発表されている作品。


「初めまして!」という心の中の言葉とともに、それらの作品を読み始めるのですが。


 なんか、読んでいて、ワクワクドキドキしてくるくらい、興味を惹かれてそして面白いのです。文章も粗削りで、その内容も独りよがりに近いものがあってもです。




 どうやらこれは、私一人だけの感想ではないようです。


 同人誌に所属していた時も、会員になれた方が初めて書かれた作品というのはおおむね好評でした。それらの作品は、文学界の『同人誌評』や地元新聞の文芸欄で紹介されることも多かったように記憶しています。


 これは、新人さん歓迎という意味だけではないような。私も、いい作品だなあと思ったものでした。




 カクヨムでの私事ですが、現在連載中というのも含めて、私が掲載している小説は6作品ありますが、やはりなぜか、処女作品の『【完結】① 天界より落ちた少女の髪は真白く、恩寵の衣を纏って、中華大陸をさまよう(慶央篇)』が一番読まれています。


 ここで、しれっと、作品の宣伝をします。


 完結の日から4年が過ぎていますが、いまだに一気読みしてくださる読者さまがおられます。いつのまにか、PV数が3万6千を超えました。人気ランキングなどまったくお呼びでもなくて、自主企画にも参加していません。

 

 私の作品数の少なさ交流の狭さからいうと、3万6千というのは、破格のPV数ではないかと思います。確か、完結したときのPV数は1万ありませんでした。


【完結】① 天界より落ちた少女の髪は真白く、恩寵の衣を纏って、中華大陸をさまよう(慶央篇)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054892207596




 しかしながら、 書いた私自身は、その内容があまりにもドタバタしているように思えるうえに、エピソードの辻褄合わせもいい加減なところが多く、恥ずかしくて読み返すことも出来ない作品なのです。



 ≪2≫に続きます。


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古希過ぎて、何が悲しくてライトノベルか…… 明千香 @iyo-kan

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