概要
死人に口なし、されど屍人は雄弁に語る——。
近畿地方、海と山に囲まれた地方に住む高校三年生、有縞月雄は、都市伝説上の存在である霞の様な殺人鬼、『紲』によって、両親を殺される。親戚の四季堂家に引き取られた月雄は、四季堂一家の計らいで、身内だけの自宅葬を開いてもらう。自宅葬が終わると、異様な空気が、棺桶のある部屋を包んでいた。更に、棺桶から物音がしたことで、ある種の恐怖に駆られた月雄は、それを払拭する為に父親の眠っている棺桶を開けた。そこには静かに永眠している父親の姿があった。安心した月雄は母親の顔も拝んでおきたいと思い、母親の眠る棺桶もあけた。そこには、両目をしっかりと開けた母親がこちらを睨んでいる姿があった。
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