瑞々しい感性にほのかな後悔を乗せて

近代短歌の基本は自分の人生を切り取ること。難しい言葉で「生の一回性」と言われます。

本作に並ぶ短歌は瑞々しい感性で日常を切り取っています。しかし、読み進めていくと、どこかに後悔があります。

生きていくと、全てが上手くいく訳ではありません。それを幸せで糊塗せず、そのまま掬い上げる。それが日常を描くことだと作者は教えてくれます。

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