田舎に引っ越してきた裕佳子は早朝の弓道場で「袴の君」を見かけます。 幻か霊のような存在。しかし裕佳子は仲がいいクラスメイトの川野君を見て、あることに気づきます。 次第に明らかになっていく事実。それが透明感のある文章で儚げに綴られます。 とても心魅かれる作品でした。続編に期待です。
物語は裕佳子が弓道場で目にした「袴の彼」が誰なのかという謎が軸となります。謎解きと合わせ、裕佳子の同級生、思いを寄せる川野君との日常生活のさまざまなやりとり、食事、におい、そしてイソヒヨドリの声が…続きを読む
良い読後感とはこのことをいうのかと、改めて痛感する物語です…小説を読んで泣いたのは何年振りだろう…続編も読みます。読んでまたこの気持ちに会いに行きたい。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(316文字)
主人公の裕佳子が母を亡くした時点から物語が始まります。残された家族である父との関係の再構築を縦軸に据え、横軸に、転校先の高校で出会う同級生たちとの交流が描かれ、その中で主人公が成長していく様子が丁…続きを読む
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