転生大魔女の異世界暮らし～古代ローマ風国家で始める魔法研究～

＜第一部第一章第1話を読んでのレビューです＞

物語は、元社畜の32歳が異世界の幼女ゼニスとして生まれ変わる瞬間から始まる。村の日常、幼子らしい無邪気さ、転生による前世の記憶の混在と整理が、軽妙なユーモアを交えつつ丁寧に描写される。日常の微細な描写、木登りのハプニング、家族とのやり取りと、異世界生活の導入部として自然に読者を物語に引き込む構成が印象的だ。文章全体が、静かな観察眼と心理描写を思わせる緻密さで進行する。

個人的に印象的だったのは、「脳みその中で猛烈な勢いで記憶と人格の統合が行われていた」という場面だ。ゼニスとしての幼少期の感覚と、社畜として生きた前世の記憶が一気に整理される描写…続きを読む

実在した古代ローマをベースにしているので、よくあるナーロッパ型と比較すると世界観がしっかりしており安定感がある。
ストーリーは魔法好きな主人公が研究しつつ成り上がって行く展開で作風は「本好きの下剋上」に近い感じがした。
古代ローマ好きや本好きファンには特に刺さる作品でオススメ！

主人公の魅力と、異世界の丁寧な情景描写で、はじめから引き込まれてゆくこと間違いなしです。ファンタジー好きの方はもちろん、日頃、あまりファンタジーを読まない方にも是非お勧めいたします！

最終話読んで、番外編読んでわかった。
最終話で見事に閉めてる。

少し最後走ってる？感も無きにしもあるが、それもよいのかも。

言葉もよく選ばれて使っている。言葉でイメージを作っている人には心地よい読み具合だろう。

また、後半戦、怒涛の勢いでの「日常から非日常世界、更にもっと日常とかそんなレベルではない世界」へ。その設定、自分も持ってるイメージなのでよくわかったが、多分はじめてのイメージの人にもなるたけわかりやすい書き方なんじゃないかな？。あの世界のイメージは持っておくべきだと思うし。「歌うような」の部分は、よりわかりやすいように、との工夫かも。現界での風の声みたいな？

なんにせよ、盛り…続きを読む

　このお話は、システムエンジニアで社畜の喪女が、異世界転生を果たすファンタジーです。

　凄いですよね。この一文だけで3つの属性が表されています。当然人付き合いの苦手な彼女は当初、相当な苦労をするのですが、関わる人々に助けられてドンドン実績を積み重ねていくのでした。

　システムエンジニアの考え方で、魔法を分析するのが面白いと感じました。しかも彼女は文系！　ガチガチの理系よりも自由が利くのかもしれませんねぇ。

　そして衝撃（？）のラスト。彼女に関わる人が全て幸せになってくれれば、嬉しいです。

楽しく読ませてもらっています。
特に３１話から一気に面白さが加速した感じでした。

SF(サイエンス・ファンタジー)だこれは。魔法の効果を対照実験を用いて紐解き、商売に活かしていく流れがワクワクするし楽しい。
　魔法の新発見について研究したい、知りたいという欲求を一度に複数個出しつつも、上手く物語の流れと絡めて制御しているので常に続きが気になる。
　また、魔法の研究とは別軸でゼニスの目的を適宜設定しているので、話の流れを見失う事のない構成力の高い作品でもある。
　控えめに言って好き。
　漫画の小ネタは一定年齢以上なら全部分かりくすりとするはず。

主人公の転生前の、悲しい状況もなんのその、はっちゃけてしまった幼女に転生する所からもう興味が湧いてしょうがなかった。ローマ風の社会も上手く描写されているので、読みやすい文章を書くのが苦手な人は学んでみるのはいかがか。この続きも期待してます！