第8話 恋愛感情と結ばれない事(最終話)

リオンは、彼と秘密の関係を持つ。


彼と会う度に抱きしめられた。


彼は、それ以上深い関係には絶対にならないと自身に決めていた。


それでも、会いたい気持ちと、

会えば触れたい気持ちが自然と湧く。


一線を超えたい衝動にも・・・


だが・・・先を考えると「もしも」

となれば、誰が傷つき大変になるか。。

一目瞭然だった。。


自分は、独り身。

なんとでもなるが、リオンはそうはいかない。。


清水は、自身と葛藤しながら、

リオンをただ抱きしめていた。。


リオンは、彼に尋ねてみる。

「先生と私はどうして今一緒にいるの?」


清水「8年前にできなかった事を今しているんだと思う。。」


彼の精一杯の『愛している』の表現だった。

だが、はっきりとは言えない。


言えば、もう自分を抑える自信がなかったのだ。


リオンには、当然伝わらない。

曖昧な自分自身の気持ちと、

やはりよくわからない彼の気持ち。


全てが曖昧だった。。


それでも、一緒にいると落ち着き、

また楽しかったのだ。




そうして、リオンは転勤先へと移った。


移った先で、彼とは電話で話したりメールのやりとりをして過ごした。


そうして、ある日。

清水の休みが取れたからと、お昼間に会おうとなった。


リオンは、こちらに来てもらうのではなく、二人の住んでいる中間地点で会う事を提案した。


リオンの気持ちは、清水に会いたい気持ちとは別に、旦那に悪い気持ちもあった。


中筒は、これが最後だとしていた。

これ以上一緒にいれば、いずれ二人の仲は確実に愛し合うようになると確信していたからだ。


俺から見ると、ひかりの想いがリオンに伝わるまでになっていた。


ひかりの気持ちは、清水と一線を超えたいものだったのだ。


中筒はそれを知り、これ以上は危険だと考えたのだ。


二人は、最後と言う認識はないまま、

お昼間の2、3時間楽しく過ごした。


帰りはやはり、寂しく感じた。


それでも、リオンは、悪い事をしている認識があった。


そうして、中筒はリオンの背中を押すのだ。

離れる事を告げさせた。


「旦那さんに対して愛が芽生えた」


リオンが清水に最後に言った言葉だった。


愛してもないが、それでも中筒に言わされたのである。


リオンは今までありがとうとお礼を言った。


清水は、突然のリオンからの言葉を受け入れた・・・


こうして、二人は離れたのだ。



18歳で清水に出会い、何度も一緒にいたり、離れたりを繰り返し、

これが本当に最後としたのだ。

リオンは29歳になっていた。


あれから時は流れ、

リオンは、神々様が用意した道を歩いた。 辛く、悲しい事が多い。

離婚も経験した。


そして、今現在・・・


清水からの想いが時折きていた。

彼は

「りおはどうしているだろう。」


よくそう思った。


その想いは、そのままリオンへとやってくるのだ。


「会いたい・・・」

彼からの素直な気持ちだった・・・



・・・・・・・・


如何だっただろうか。

ハッピーエンドにはならない

この話。


この「誰かに出会う」

これは、偶然などなく、ほとんどが用意されたものだ。


読んでくれた皆さんの人生の、出会いや、別れなどもお導きがありなわけだ。


ひかりは恋愛経験をしたと言えるだろう。


リオンは、ひかりからの想いに影響され、疑似体験な恋愛経験となった。


だが、恋や、愛の端くれでも味わえたのでないかと考えている俺、ジャンだ。


中筒は俺に言う。

「役目も、何もしがらみが無ければ

清水にリオンを預けていただろう」


つまりは、二人は結ばれたに違いなく。。


リオンは、中筒に尋ねる

「なんで結ばれないと決めているのに、出会わせたん?」


中筒達、神々様は皆口を揃えて。


「お前の学力が低かったからだ!」


そう答えていた・・・



シヴァ「本当に、お腹に清水の赤子が宿らなくてよかった・・・ヒヤヒヤしたぞ。。。全くなぁ。。(ーー;)」


シヴァがやたらとリオンが妊娠する事を心配したのには理由があるのだ。

リオンには、今生子を授ける予定がなかった。

そう、悪霊、因縁にいる邪神達がリオンのお腹に子を宿す可能性を秘めていたからなんである。



清水「りおに会いたい・・・」

シヴァ「駄目に決まってるだろ!

俺のリオンに触るなよな!!」



清水からの想いは今も来ているのだった・・・



最後に・・・

リオンがひかりに尋ねた

「ひかりちゃんは清水先生のどこが好きやったん?」


ひかり「頭が切れて、かっこいい💞💞」


シヴァ「・・・(ーー;)」

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ひかりとリオンの淡い恋 中筒ユリナ @ariosu-siva

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