第6話 清水先生の心

彼、清水先生は、相手の性格や、基質等をかなり分析する。


それを元に想像を巡らす。

こうしたら、こうなる。


思考がかなり発達し、想像し、分析したり、言葉をかけるのも、相手のタイプを読み、考えたりしているのが俺からは伺えた。


彼は自分の中に抱く恋愛感情を認識している。

なんせ、リオンは自分の好みそのもの。

手に入れたい。

自分のものにしたい。


普通の男が思う感情だった。


だが、その自分の気持ちとは別にリスクを同時に考える。


まず、清水先生はリオンとの結婚まで視野に入れていた。

そうなれば、自分の両親とリオン側。


双方からの真っ向から反対があるだろうと。

自身の両親からは想像するに、すんなりとはならない。


だが、それよりも、清水先生が一番の問題だとしていたのが、

そう、リオンの妹だった。


自分の両親など、まだ可能だと。

妹はそうはいかないだろうと。。


では、なんでなのか。


妹の性格から潔癖な部分を見ていた彼。


自分の担任と姉が付き合うなんて、それだけで気持ち悪いとし、

結婚などもっての他だ。

と考えるだろうとしていたのだ。


これは、リオンにとっては厳しいだろう。実の血の繫がりがある家族だからな。。一番傷ついたり、嫌な想いをするのはリオンだと考えていた。


それを考えるととても、気持ちなどはっきりとは明かせなかったのだ。


曖昧な態度をとりながらリオンと二人で過ごした。


もしも、自分が意思表示すれば、

自分で抑える事が出来なくなる。。

それもわかっているようだった。。


俺は二人を見守っていた。


ひかりは、リオンを通じて先生に恋い焦がれている。

一方リオンは、曖昧な感情だった。


そして、リオンが短大生になり、日常生活がはじまる。

すると、リオンから段々と離れる事になるのだ。


リオンと清水先生は、自然に離れたと俺達は考えていた。


妹も進級し、清水先生は担任から離れた。だが、妹が在学中、先生は、妹を気にしながら過ごす。


クラス配置等も自身の意見を話したりだ。


そして、卒業までその学校の教師をし、妹の卒業に合わせてなのか、

教師を退職。



それからは、家庭教師や、塾講師などをしていくのだ。



完全に、彼とリオンは離れたと考えていた矢先。。



またまた、再会を果たす事になるわけだ。


なぜ?・・・・


二人が結ばれる事はない。

決して・・・


それでも、縁はまた繋がるのである。。



忘れた頃に彼は、電話をかけてきた。。



当時は携帯電話などない時代。

家に電話がかかってくるのだ。


先生と話すのは、決まってリオンの母親だった。


「先生! お久しぶりです。」

リオンの母が話すと


彼は母に言った

「りおちゃんに似た人を見まして。元気にしているのかと・・・」



俺達は、勿論だが、

リオンが一番驚いた。


シヴァ「え?、、、そんな理由で電話をしてきたのか?」


皆、彼の気持ちが終わってないことを

理解する。



リオンは、戸惑いながら、

それでも、気にしてくれた事が嬉しくもあった。。



こんな事が時々あり、再会し、また離れる事を繰り返していたのだった。。




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