概要
僕の前に現れた悪魔は、人間の最後の花を食べる
「それでは、最後の花を頂こう」
いつの間にか、瞳を真っ赤に光らせていた。
やつは、薄い笑みを浮かべて言った———。
最上(もがみ)にちかは、祖父と二人暮らしの中学二年生。
両親を交通事故で亡くしているが、厳しくも優しい祖父、幼なじみの三隈幸雄(みくまゆきお)に、祖父が経営する洋食屋の常連客に見守られ、健やかに過ごして居た。
そんなある日、にちかは、鈴谷(すずや)あすもと出会ってしまう。
「私の名前は、鈴谷あすも。明日香(あすか)と約束した、対価を頂く為に。これからは、私がそばに居よう。最上にちか、十年待った私に、対価を差し出すときがきたぞ」
事故で死んだ母親と約束をしたという。鈴谷あすもの正体は、悪魔。
「明日香の子供。最上にちか。十年前に明日香と交わした約束どおり、契約成
いつの間にか、瞳を真っ赤に光らせていた。
やつは、薄い笑みを浮かべて言った———。
最上(もがみ)にちかは、祖父と二人暮らしの中学二年生。
両親を交通事故で亡くしているが、厳しくも優しい祖父、幼なじみの三隈幸雄(みくまゆきお)に、祖父が経営する洋食屋の常連客に見守られ、健やかに過ごして居た。
そんなある日、にちかは、鈴谷(すずや)あすもと出会ってしまう。
「私の名前は、鈴谷あすも。明日香(あすか)と約束した、対価を頂く為に。これからは、私がそばに居よう。最上にちか、十年待った私に、対価を差し出すときがきたぞ」
事故で死んだ母親と約束をしたという。鈴谷あすもの正体は、悪魔。
「明日香の子供。最上にちか。十年前に明日香と交わした約束どおり、契約成