概要
執筆を悔いてはいませんが……これ書いた自分がちょっと怖い、かも。
執筆当時のメモより。
「愛に生きる人生があるのなら、憎しみに生きる人生があってもいい。それを肯定的に描くとすると、どうなるだろうか、と考えつつ、書きました」。
もう十数年前になりますが、本作を講評してくださった、とある作家先生曰く、「技術的なことはいくつか言えるけれども、倫理的にどうなのか、ということについては、私からはちょっとコメントできません」。
咎め立てしていたわけではなく、どう批評したものか、本当に困ってらっしゃるようでした。たぶん、こういうスタンスの物語って前例がなかったのでしょう。
一応、中身はベタな復讐譚です。ただ、因果応報とか勧善懲悪とか、そんなまとまりのいい話ではありません。もしかすると、道徳観念とか人の道とかの限界に挑戦してるかも知れないんで、最近精神の均衡があ
「愛に生きる人生があるのなら、憎しみに生きる人生があってもいい。それを肯定的に描くとすると、どうなるだろうか、と考えつつ、書きました」。
もう十数年前になりますが、本作を講評してくださった、とある作家先生曰く、「技術的なことはいくつか言えるけれども、倫理的にどうなのか、ということについては、私からはちょっとコメントできません」。
咎め立てしていたわけではなく、どう批評したものか、本当に困ってらっしゃるようでした。たぶん、こういうスタンスの物語って前例がなかったのでしょう。
一応、中身はベタな復讐譚です。ただ、因果応報とか勧善懲悪とか、そんなまとまりのいい話ではありません。もしかすると、道徳観念とか人の道とかの限界に挑戦してるかも知れないんで、最近精神の均衡があ
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!人の思いを否定することなかれ
ある僧侶の昔語りだけで構成されていますが、だからこそ客観的にそして一部推測を含みつつ物語は進みます。
リアリティある設定と見事に集めるヘイトは素晴らしい現代ドラマです。地獄へ落ちろ!!そう思わさせられます。
そこから始まるホラーなスッとする気持ち良い復讐とラストの驚きの展開をぜひお楽しみ下さいませ。
人間は皆友達、仲良く平和に暮らすべきだ。罪を憎み人を憎むべからず。それは理想でしょう。
ですが現実はそんなに甘くない。人間はそんなに優しく出来てはいない。出来るならこの犬憑きをしたい人は多いでしょう。
そんな感情を肯定し受け入れ認めた先に、人間は何を選択し何を考えるべきなの…続きを読む