気怠い二人の気怠い愛のかたち

レジャーホテルに連泊する男と女。
そのときの気分で自由にだらだらと好きなことをする。
特に心のお薬のお世話になってる女は気分屋で「ころしてやりたい」なんて急に言い出す。
男はそんな彼女を危なっかしく思い、彼女に振り回されながらも付かず離れず。
絶妙な距離感と絶妙な空気感。絶妙な相性。
気怠げでちょっと退廃的だけど、いやだからこそ読んでるこっちは妙にほっとする。
妙にリアルで、そこら辺のイチャラブよりも心の琴線に触れてくる。
詩のように短く、詩のようにキレのある文。
特に何も起きない日常の一コマ。
何気ない日常の何気ない愛を尊く思える読後感。

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