桜　in space

こちらのご著作は著者のご判断による公開休止が予定されております。
初読の方は、ぜひ。そして自分のように再読しようと思っている方も。
読みましょう、読んで下さい。

物と、記憶と、桜と、そして、高速と。
繋がるものは一つではなく、思いは様々なものを超えて、そして、変わる。
ご一読頂けましたらこちらの文もなるほどなあ、とお思い頂けるのではないでしょうか。

そして、今回の休止は公募に挑戦されるという素晴らしい事由でございます。
然しながら、いつまでも読みたいご著作が拝読できるわけではない、ということを図らずも教えて頂きました。
ありがとうございます。

そして、もしかして、ではございますが。

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　この話を読んだ時に、ローカル番組『探偵ナイトスクープ』で2011年に放映された「レイテ島からの手紙」を想い出した。
　傑作選としてどこかで観れるはずだ。

　戦地レイテ島から、台湾経由で、兵士の父親が母親に送った軍事郵便のはがき。
　擦り切れてもう読むことも難しいそれを解読して欲しいという依頼が番組に舞い込む。依頼者は2011年当時、65歳の男性。

　父親が戦地から送ったはがき。
　そこには、もしかしたら妻の妊娠に触れている文章があるのではないか。
　ぼくの眼にはそう見えるのだ、と依頼者。
　戦地からついに帰って来なかった父は、死ぬ前に、母のお腹にいたぼくの存在を知っていたのだろうか。
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進歩し続ける科学技術と、変わらずに持ち続けたい思いやる心。その2つが対立することも矛盾することもなく共にある未来の物語がここにあります。孤独、安楽死、宇宙葬といった非常に重いテーマですがハッピーエンドを迎える素敵な物語です。非公開になる前に読めて本当によかった。読むなら今ですよ！😊

緻密に、血が通うほどにえがきあげられた未来世界。そこでもそれは変わらない。
桜のような哀しさが籠められながらも、ほんのり薄紅の暖かさがひそやかに舞っている……貴方も、そんなビジョンを眼前に映し出されてはいかがでしょう？

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（222文字）

顧客の為に四苦八苦するプランナーの話です。安楽死をテーマにしていますが、読んだあとは心が温かくなるでしょう。そんなお話です。

軌道エレベーターをたどって宇宙に骸を届ける宇宙葬を待つ孤独な女性。
安楽死を介助することを使命とする主人公は旅立つ彼女が求めてやまない最後のピースを無事送り届けることができるのか。
壮大かつ緻密な世界観を生き生きと描写する作者の筆力には脱帽です。
他では味わえない人間味あふれるSFストーリーをあなたも覗いてみませんか。

世界観の話ではなくて、人としてこうありたいと思えるような作品です。
世界の中では取るに足らないような些細なことでも、誰かにとってはかけがえのないこと、そのために一生懸命になれる人の姿はなによりも美しいと思えました。
世界がそれを仕方のないことと許容しても、諦めずに、最後まで人の想いに寄り添い続ける。自分もそんな人間になれたらいいなと思いました。

私は、SF大好き人間です！

ヒーローが異世界に浮かぶ、怪獣や妖怪が空想の壮大な空間に浮かぶ、
好いです。　……だけど！

それだけが、SF世界、じゃない！

この小説は、今の、私の作品、拙作・駄作・恥作を抜け出す為に、私が望む、私が目指したいSF小説の模範だ！

風潮、流行に合致した小説を目指しなさい、書きなさい！
この方向、間違ってはいないと思う。……だけど！

各作家の、個性の籠った作品も大事だと思う！

この作品は、個性の籠った作品だ。

個性と心と思いが、コモった、作品だ！

行列を作る、お店屋さんだけが、上手い、とは限らない！

多くの読者さんに叫びたい！

この、心が、思いが、…続きを読む

すごい！　としか言いようがありません。
Web小説で、まさかこれほどハイクオリティなSF短編小説を拝めるとは。

SF界の重鎮であった小松左京先生がご存命なら、おそらくこういう作品を書かれたかもしれません。

SFでありながらヒューマンドラマの色彩を感じる、
鐘古こよみ氏の『桜　in space』は、新世紀の人類の方向性を示す予言書のようにも思えました。

限りある命。
だからこそ、その最期を自分の意思で納得のいく形で終えたい。そう願う人の心に寄り添うスタッフの情熱が奇跡を呼びます。
ようやく探し当てた桜。それは、愛する娘のために母が生み出した唯一無二の風景だったのです。そして、そこから繋が…続きを読む