天使に愛された元殺し屋の話

カイルはすご腕の殺し屋だった。これまでに百人の人間を抹殺してきたが、ちょうど百一人めの依頼を遂行しようとした時、少女を助けて死んでしまう。次に目が覚めると、天界の裁判所だった。カイルを天国に送るか、地獄に送るか、審議の真っ最中だったのだ。裁判員の天使たちは口々にカイルは地獄行きだと言った。カイルも当然だと思った。なんせ自分は百人もの人間を殺したのだから。だがただ一人、美しい女の天使だけは、カイルの地獄行きに反対した。審議の結果、次の人生で百人の人間の命を助ければ、地獄行きを回避できる事になった。カイルは気づくと十歳の少年に転生していた。カイルは地獄行きを回避するため、天使のリリアーヌと、前世で育てた弟子のサイラスとともに旅に出る。