概要
その島に、秘された歴史などないはずだった
2020年代のとある年。民俗学者の准教授橘川は、教え子で助教の樋口と共に南洋の小島、ベルナパタ島へと赴く。樋口の専門分野であるオセアニア文化史のフィールドワークのはずだったが、そこは観光のために寄せ集められた様々な伝説や文物が混然一体とちりばめられた、いわば「南洋の秘境」という概念の二次創作のような場所だったのだ。
だが、その中でいつしか二人は、決してまがい物ではない何かがここに存在するという事実に気付いていく……
だが、その中でいつしか二人は、決してまがい物ではない何かがここに存在するという事実に気付いていく……