概要
ほんとうの幸いとは
自国に観光列車を走らせようと企図した北大西洋の島国I国の観光大臣イルサ女史は、観光鉄道視察のため夫のアルティ氏とともに来日する。女史が視察対象に選んだのは三陸鉄道北リアス線のこたつ列車だった。大臣夫妻の視察旅行に同行した通訳官の志朗とSPの寛子は、東日本大震災で家族を失った際、自分だけが生き残ったという自責の念にとらわれ、八年近く故郷の宮古に帰っていない。この列車には、大臣の誘拐を企む環境テロリストのカップルが乗車していた。彼らの近くの炬燵に座った陽気なオバさん四人組は何かと彼らにアピールする。