提唱した宮沢賢治自身が答えを得られないままだった永遠の疑問。たとえ尊い人助けの結果だったとしても親にとっては至上の不孝。『銀河鉄道の夜』読了後にのこるモヤモヤを画期的な自説で解く。気づけば部屋着の裾を握りしめている、この冬一番の傑作でした。東日本大震災の傷あと深い東北愛に満ちた炬燵列車&駅弁も魅力。壮大なミステリーにユーモアのトッピンがふんだんな快作ですよ。