このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(82文字)
偶然見かけた個展の作品に「はっ…」と気を取られ、どういうわけかずっと見つめてしまうようなお話だった。この短さで心をぎゅっと鷲掴みにしていく感じがニクい。
パッと見僕はハッピーエンドの恋愛小説だと思って読んだんですけどね……完全に予想は外れです。 なんてこったいw 御角さんはもうずっと進化してます。この手のものはもうカクヨムでは誰も叶わないんじゃないかな? と狭い世界に生きている僕は思いますね。 盲目の人のことは盲目にならないと分かんないもんですけど、色彩がないただ真っ黒の世界を忠実に読み取って書かれています。 二人の掛け合い、何よりもみなさんが言うようにラストはものすごい印象的です。 最後の一文になぬ?! ってね。 二千字にも満たない名作なので、いつでもオープンです!
生きる事の素晴らしさを感じさせてくれる物語でしたちょっと、泣きそうでした。・゜・(ノД`)・゜・。
短い言葉の紬。けれど私の心には切なさが、目頭には熱くなる何かが沸き上がってきました。カタルシスとはこういう心情を表すのか。短編なので敢えて内容には触れませんが、洗練された言葉に表された景色を、貴方にも是非ご覧になって頂きたいです。
もう読んでて数行であ、これは名作だ。と確信しました。はじめてこの方の作品を読みましたが、相当なやり手ですね。感無量です。
手術を控える目の見えない主人公が、同じ病室の彼から口頭で聞く空に想いを馳せるのですが……。短編ですが本当に綺麗な物語なので、ぜひ読んでいただきたい作品です。切なくも美しい読後感に、胸がいっぱいになります。
物語の隅々まで美しいと感じたのは初めてでした。主人公である、目の見えない「私」の病室の隣にいる「君」が外の景色を言葉で伝えてくれるのですが、その表現がとても美しいのです。自然と「私」は「君」に対して淡い恋心を抱き、自分の目でその景色を見たいと希望を持つようになります。2人には悲しい結末が待っていますが、最後の「私」の行動すら、美しい光景に見えました。これから先、「君」が教えてくれた色が「私」の心をずっと色付けてくれることでしょう。
冒頭部分を読むだけで、小説としての力を見せつけられます。それほどに美しい文章。人物の置かれた状況を描きつつ、心情まで描きます。説明されている感じはまったくなく、読んでいるうちに自然とキャラクターが立体的に浮かび上がっていきます。そして、その登場人物たちが描き出す展開にも目を見張ることになります。結末も素晴らしく、再度タイトルを見ることで深く納得できます。読まずにおくのはもったいなすぎる作品です。
もっと見る