概要
彼は幼馴染の少年・キラと共に、助け合いながら何とか日々を過ごしていた。
そんなある日、収容所に新しい囚人が運ばれてくる。その囚人は、日本から拉致されてきた女性だった。
人の命が紙より軽い残酷な場所で、彼らが知りうる「美しい世界」とは――――。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!読み終えて思う、それは、やっぱり美しい。
設定からプロローグまで独特ななんとも言えない灰色な世界観から始まります。sideによってそれぞれの目線から読み進めながら途中で、何度も込み上げてくるものがあるほど、苦しいエピソードの数々。かといって絶望一色にならない作者様のこの物語に込めたであろうメッセージが、キラキラと輝いています。時に考えさせられながら、希望と選択とは必ずしもひとつではないと思わされる場面。そしてラストの美しさ。最後まで、描写にもセリフにも胸を締め付けられ続けました。読み終えたからこそわかる、その名の通り、ビューティフル・ワールド。美しい作品でした。ありがとうございます。
- ★★★ Excellent!!!美しく咲く檻の中の桜
政治犯やその家族が収容される第5強制区画、通称「第5区」を舞台に、過酷な環境で生きる人々の姿を描いた物語。この収容所で生まれ育った永久収容者カシアは。幼馴染の一時収容者キラと共に壮絶な日々を生き抜いています。彼らはある日サクラという女性に出会い、外の世界の存在を知ります。彼女は外国から拉致されてきた女性でした。
主人公カシアは地獄のような第5区で生まれ育ったにもかかわらず、優しさと純粋さを失わない少年。困っている人を見過ごせず、時に危険を顧みない行動に出ます。
対照的に、幼馴染のキラは現実主義者。第5区で生き抜くために、時に感情を捨て、冷静に判断し行動します。
全く異なる価値観を…続きを読む - ★★★ Excellent!!!細密に創り込まれた舞台で織りなされる美しい人間ドラマ
本作は現代日本の隣に位置する独裁国家――式国という架空の国家が舞台となります。
◇
式国と日本の関係性は悪い。式国側は工作員を送り込み日本の情報を収集したり、日本国民を拉致したり、日本側からしたら悪と呼べる所業を繰り広げている。
しかし、式国側では悪しき日本という図式が浸透しており日本に対する所業は正義の所業とされている上、大半の式国民もそれを疑うことはない。
◇
そんな舞台です。
そんな式国の中で特定の者だけが収監される特別収容所で生まれ育った主人公カシアが、日本から拉致され、特別収容所へ運ばれたとある女性と出会い、そして――というお話となっております。
本作の魅力は数え切れない…続きを読む