光陰分かつ天満月と六神龍〜月夜に輝く少女は何を想ふ〜

昔、世界が光と闇の二つに分かれていた頃、それぞれに特別な力を持つ種族がいた。

光の力を持つセェーン族、闇の力を持つドゥンケル族。

力のある者たちは、世界の均衡を保つために七つの国を生み出した。
そして、力を持たない人々は、力ある彼らに守られながら平和に暮らしていた。

その国の一つ、水の国アックアに、どんな傷でも癒せる不思議な力を持つリリアという少女がいた。
彼女は花に囲まれた小さな町で、元女執事であるミリアと花屋を営んでいる。
だが、リリアには幼い頃の記憶がない。
昔、火事に遭い、ショックで記憶を失ってしまったのだ。

ある日、アックア国領主であるレイウェンがリリアを探しに町を訪れた。
彼はリリアの元婚約者だったと知り、
一緒に国の危機を救ってほしいと頼まれる。

失ってしまった記憶を…続きを読む