概要
信仰は、人を救うのか。
レコンキスタの機運が立ち上がった、西暦722年。イスラーム勢力からの領土奪回の機運が高まった、そのただ中で、エルナンドは一人苦悩していた。
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- ★★★ Excellent!!!「悲願」の裏で、二つの価値観は共存できるのだろうか?
622年、ヒジュラ暦元年。イスラム教が成立した年です。
それから100年も経たないうちに、井筒俊彦曰くほぼ完璧に近い教義と、中東の肥沃な領土と豊富な資金を背景にイスラム教は地中海の制海権を得ます。当時のキリスト教はキリストの神性は認めないが人性は認める(※キリストが偉大な人物であることは肯定するが、神の子とはいえない)、という「異端」を排除したばかりであり、その異端・ネストリウス派やアリウス派と同じ考えを有する上、「神の子」を擁しながらも「絶対神」を擁するキリスト教が自らの弱点(※「神の子」という存在は絶対神の絶対性を否定しかねない)を埋めるために考えついた三位一体説を否定する、そんなイスラ…続きを読む