――そう遠くない未来。
魔力等々をエネルギー還元出来る技術が発達している世界で、一部の悪党達は其の良質な動力を使った恐ろしい改造重機で犯罪行為を行っていた。更には世界支配を目論む悪の教団が、秘密裏に強大な魔力を使って我等の地球を狙っている。そんな危険極まりない状況の中で、精霊魔法を操る正義のサイボーグ『めかまじょ』は颯爽と登場する!
可愛い栗毛の女子高生、赤いめかまじょ――小取美夜子。
タレ目の関西弁女子高生、青いめかまじょ――宮本早苗。
世界の平和の為に、平穏を乱す悪党共を、コテンパンやっつけてくれ。
頼むぜ、めかまじょ! イカスぜ、めかまじょ‼ イケイケ我等の、めかまじょ!!!
機械化された肉体で精霊魔法を駆使し悪人を打ち倒す主人公、小取美夜子ちゃんの魅力が詰まった一作。
母親を事故で失い、自身の肉体も機械に改造された美夜子ちゃん。
生身の肉体を失った自分の存在に苦しみながらも、普段は高校一年生としてにこやかに生活し、悪い大人が現れれば真紅のボディとなった『めかまじょ』として活躍する姿は思わず応援したくなります。
母親を失った悲しみを抱え、父親との関係にも悩む心は等身大の女の子、でも他者を守るために戦うときの勇ましさと優しさがかっこいい。
美夜子ちゃんの前には多くの敵が立ちはだかります。
後に良き相棒となるタレ目の大阪弁少女、宮本早苗。
謎の白銀のめかまじょ。
そして美夜子ちゃんの運命を狂わせた存在。
多くの敵と戦い、多くの仲間や友達との出会いを経て美夜子ちゃんが成長していく姿は胸熱です!
テンポの良い文章はときにコミカル、ときにシリアスに物語を進めてくれて楽しい。
暗くなりがちな重い設定も、随所に散りばめられた小ネタやギャグが和らげてくれています。
昔観たアニメのように懐かしい雰囲気、でも決して古臭くない活き活きとした物語。
変身完了抱腹絶倒な美夜子ちゃんの物語をご堪能ください!
そしてタグにある『バンジョー』の謎も読めば分かります!
女子高生、小取美夜子(ことりみやこ)は真っ赤な金属のボディに変身し、悪と戦う「めかまじょ」です。
MAGIC・1は敵との戦いや変身シーンから始まるストーリーなのですが、カラリと明るいギャグ中心で、それに続く変身シーンはど迫力で最高です。
その後読み進めていくと、どこか仄暗い何かを感じさせる描写がちょこちょこと挟まれ、それがとても巧みだと思いました。
真っ白な紙の上に、ポトリと黒いインクが落とされてそれがじわじわと広がっていくような、と言うべきでしょうか。
その後、驚くべき過去や衝撃の事実が判明し、ああ、なんて重い話なのだと読み手の情緒をボコボコにしてきます。
テンポのいい一話一話で大変読みやすく、突き抜けたギャグとシリアスと、涙を誘うシーン、そして何より大切な友との友情が層を重ねて重厚なストーリーを作り出しています。
おすすめの一作になります。
『めかまじょ』は昔のアニメや漫画からのインスピレーションを感じる作品です。サイボーグガールの女子高生たちが日常生活を守ろうとヴィランと戦う物語です。
ペースが速く、面白いシーンが多い、かつ話の長さにバリエーションがあって最後までエキサイティングな展開が待っています。
それとストーリーでは強調していませんが、表面は明るくありながらダークなところも多く、恐らく昔の色んなアニメを彷彿させます。
個人的に『めかまじょ』を読んだ時、どのシーンでも『夜』だと感じます。(偶然に主人公の名前は『美夜子』ですが)
多分、最初の悲惨な出来事から、普通の女子高生である主人公たちはもう自分が普通の『人間』じゃないという意識があり、学校でしゃべったり笑ったりしてても、その不安や様々な困惑が必ず心のどこかにあります。このシーンはエヴァンゲリオンの学校シーンを思い出して、だんだんと運命的な何かが来るはずだと暗示しいるように心配していました。
そして女子高生のめかまじょたちが、やっと決断してヴィランと戦えるのは女子らしくないですが、こうなった自分はもう昔に戻れないと気付いたのかもしれません。
もらった新しい力を使い、『めかまじょ』として生きるのは存在意義への疑惑がなくなる唯一の道という心境の背景を感じます。
登場人物がいつもいいタイミングで登場し、存在感が溢れています。実際のストーリーは単純ではなく、びっくりする裏もあります。
著者も楽しくコメントをやり取りしてくださる気さくな方なのです!
ギャグとシリアスと、一本の太いストーリー。
主人公は美夜子、だけど俺は主人公の友達の早苗がメインを張っていると言い張ります 笑
キャラクターが魅力的で、ド派手な雰囲気に、昔懐かしい、あの時心を揺さぶられたあのアニメ、なんだったかな、と思わせられるような、そんなノスタルジーも味わわせてくれる作品でした。
ラストもピンチもピンチ、しっかりとラスボス強いです!!てか、大丈夫!?こんなボロボロになって空中戦で、数々の強敵を撃ち破ってきたコンビももう命がギリギリのギリギリで…そして感動の最後を迎えます。
ストーリーも、とても太いです。核となる部分がしっかりしていて、美夜子と父親の時空を超えた親子の愛も感動的です。早苗はマジで良いやつです。貧乏なのが良い 笑
早苗と一緒に住んでいる謎の科学者、黄明神博士のウクレレの歌がいつも中断されて最後まで聞くこと(読むこと?)が出来なかったのが心残りですが、素晴らしい作品でした。
12章まで読了です。
墜落事故にあって「めかまじょ」となった小取美夜子は日々さいたま新都心の平和を守るべく奔走する日々を送る。
原因となってしまった父との確執を埋められないままに過ごしていた彼女の前にもう1人のめかまじょ早苗が現れ、謎の白いめかまじょの襲来してくる。
「めかまじょ」、解けぬ蟠り。待ち受ける答えは…。
文章と各エピソードの分量はコンパクトで読みやすくギャグメイン、時折シリアスが入ってきまが、シリアスパートはとても話が完成しています。
特に今回一区切りとして書いた12章は集大成と言えるほどに話が練られていて感動すること間違いなしです!ネタバレになってしまうので書けませんので、ここは実際にお読みいただきたく思います!!
主人公の小取美夜子(ことりみやこ)はちょーっとだけ、おっちょこちょいな心優しい小柄な女子高生。
でも、その正体は……。
そう……。
な、なーんと!!
(ひっぱりますよー)
さいたま新都心の平和を守るため、
悪い大人と戦う【めかまじょ】 なのだ!
つよーい機械の体で、悪い奴らをバッタバタと倒したと思ったら、翌日は学校の成績が悪くてバッタバタ。
とにかく作者様のバトルセンス、コメディセンスが光る事に加え、精密に考えられた設定に個性豊かな仲間達。
このまま映像化出来る仕上がりです。
更に心理描写も巧みで、中盤に判明する父親とのエピソード、相棒であり親友でもある早苗ちゃんとの友情は涙無しでは読めません。
ぜひ、ご一読ください!
女子高生、小取美夜子(ことりみやこ)。
彼女は不幸な飛行機事故で、メカメカボディに改造されることで九死に一生を得た機械の身体。
そして、精霊魔法で悪い奴らをとっちめる『めかまじょ』なのだ!!
人なのか機械なのか揺れ動く彼女の心に、複雑な家庭事情。
そんな重たい雰囲気を吹き飛ばすように、彼女を取り巻く愉快なメンツが大はしゃぎ!
そこで笑わせてくるかという不意打ちのギャグにはセンスを感じます。
そして、めかまじょたちを取り巻く陰謀の気配。
いつしか世界全土を巻き込む謀略に、美夜子は太刀打ちできるのか!?
頼れる仲間たちはみんな愉快すぎて、果たして頼れるのか頼れないのか!!?
個人的には割と早い段階で登場する2号ちゃんがお気に入りです。
愉快で生き生きしたキャラクターが多い本作品。
きっと、読者様が応援したくなるキャラクターが出てくるはずです!
魔力だの、精霊力だの、数々の俗称がばらばらに用いられているほどに発見から歴史が浅く、科学では説明できない不可思議な力が存在するファンタジー世界。
そんな近未来の日本に蔓延る凶悪犯罪に立ち向かうのは、制服に身を包んだ鋼鉄の身体を持つ女子高生──その名も小取美夜子(ことりみやこ)!
(『MAGIC・1 真っ赤な金属の少女』読了時点の感想です。)
「めかまじょ」こと小取美夜子の正体すら依然として明かされておらず、まだまだ始まったばかりの序盤ですが、早速手に汗握る臨場感たっぷりの戦闘描写が垣間見え、今後の展開に期待を持たせるような伏線が随所に張り巡らされていました。次章以降も楽しみです……!
ゼログラビティを使用したテロ犯罪への対応が数年単位で遅れている現状には、何処か現代日本の法整備の遅さと重ねてしまう部分もありますね。もっとも、現実では、この手の重大犯罪には超法規的措置が取られるでしょうし、まるでスピード違反者を取り締まるパトカーが法定速度や信号を律儀に守らなければならないかのような世界観には少し笑ってしまいました。しかし、これも華麗なる「めかまじょ」登場に向けた導入だと考えれば割り切れますし、特撮ものよろしく、分かりやすい勧善懲悪が物語の方向性を端的に示してくれていますね。
所謂劇中劇というか、SFテレビアニメという設定の作品故、全体的にやや大げさな舞台装置が用意されているという印象を受けますが、これが新人ラノベ作家・塚景太さんの作風なのですね。自分とは違う誰かになりきって、数々の複雑な設定に矛盾が生じないよう忠実に描かれているところ、斬新で面白いと感じました。
今後とも応援しております!
いまレビューを書こうとして、本当に困っています。
さきほど最終話、あとがきまで読了して、ぽろぽろ泣いてしまっているから、あまり冷静なことばを紡ぐことができません。気を許すと、自分のきもちだけをうたってしまう。なんども消し、なんども消し、いまに至ります。
それも、もちろん、困ってる。
でも、そのことじゃない。
わたしは、この作品がなんであるのか、なぜ読んでいただきたいのかを、うまく説明することができないのです。
女子高生、事故、サイボーグ、ロボット、変身、魔力、精霊、反重力、レーザー砲、父親との確執、次元と時間を超えた愛、悪の秘密結社、人類と地球の危機……。
キーワードはこんなにたくさん、あるのです。
どれでも、かけばいい。
設定までしっかり練り込まれた本格SFですよ、魔力や精霊がつかわれる近未来が舞台ですよ、女子高生が変身する魅力的なおはなしですよ、バトルが迫力あってすごいですよ、コメディもたくさんあって笑えますよ……。
いやだ。
ぜったいにそんなこと、書きたくない。
これは、作者さまのからだの一部。
そうしてわたしの、思い出の一部。
作者さまの好きが全力でつめこまれてて、愛すべき登場人物たちとわちゃわちゃできて、ダジャレとオヤジギャグであはは笑って、カップラーメン食べて、昭和のアパートに詰め込まれて、笑って、笑って。
たくさん、笑って、泣いて。
これは作者さまと、わたしの、大事な一部。
あなたの一部にも、してください。