作者さまの、全力。


いまレビューを書こうとして、本当に困っています。

さきほど最終話、あとがきまで読了して、ぽろぽろ泣いてしまっているから、あまり冷静なことばを紡ぐことができません。気を許すと、自分のきもちだけをうたってしまう。なんども消し、なんども消し、いまに至ります。
それも、もちろん、困ってる。

でも、そのことじゃない。

わたしは、この作品がなんであるのか、なぜ読んでいただきたいのかを、うまく説明することができないのです。

女子高生、事故、サイボーグ、ロボット、変身、魔力、精霊、反重力、レーザー砲、父親との確執、次元と時間を超えた愛、悪の秘密結社、人類と地球の危機……。

キーワードはこんなにたくさん、あるのです。
どれでも、かけばいい。

設定までしっかり練り込まれた本格SFですよ、魔力や精霊がつかわれる近未来が舞台ですよ、女子高生が変身する魅力的なおはなしですよ、バトルが迫力あってすごいですよ、コメディもたくさんあって笑えますよ……。

いやだ。

ぜったいにそんなこと、書きたくない。

これは、作者さまのからだの一部。
そうしてわたしの、思い出の一部。

作者さまの好きが全力でつめこまれてて、愛すべき登場人物たちとわちゃわちゃできて、ダジャレとオヤジギャグであはは笑って、カップラーメン食べて、昭和のアパートに詰め込まれて、笑って、笑って。

たくさん、笑って、泣いて。

これは作者さまと、わたしの、大事な一部。

あなたの一部にも、してください。

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