あの日起こった 飛行機事故で
私は全て 失った
生まれ変わった 機械の体
近くて遠い 父の意志
赤い炎に 身を焦がし
世界の平和 守る者
あれは「めかまじょ」 真紅の勇士
迫力のバトルシーンと、息もつかせぬ展開で読者を魅了する、機械×魔法少女×バトルの傑作です!
見どころは盛りだくさんで、単なるバトルものに留まらない、しっかりしたストーリーは読んでいて飽きさせません。
学園シーンで描かれた日常の一コマも、その後の心理的な描写も……ギャグだけでなくシリアスな側面から見ても名作と断言できます。
キャラクターへの愛が詰まった、魅力あふれるこの作品を、是非ご一読ください!
メカな魔女、でその名も「めかまじょ」!
同じ作者さんの別作品のスピンオフらしいですが、私はこちらしか未だ見れていないので単品での感想を。
飛行機事故に巻き込まれ死に瀕した女子高生「小取美夜子」は、実の父の手により「めかまじょ」へと生まれ変わることで一命をとりとめた!
彼女はさいたま新都心の平和を守るべく、今日も精霊魔法で悪と戦うのだ――!
――と言ってしまうと嘘ではないけど本当でもない塩梅。
本作では命を取り留めるために「めかまじょ」として生まれ変わらざるを得なかった美夜子の心境や内面が細やかに描かれ、軽快な痛快娯楽活劇であるのみならず、美夜子の葛藤やわだかまりを解きほぐしてゆくのであろう、繊細な物語としての一面も併せ持っています。
2023/1/30現在、もう一人の「めかまじょ」宮本早苗も登場し、そろそろあらすじの内容へと本格稼働してゆきそうな塩梅。
ギミックこそメカニカルながら、筋立ては割とご近所でちいさくまとまっている本作がいかにして世界規模まで話を拡げてゆくのか。私的には美夜子の心境や、気風のよさげな早苗との関係性に注目しつつ、追ってゆきたいと思います。
以下、完全に個人的な感想ですが――
本作、読んでいてなんとなーく「ARIEL(笹本祐一作/ソノラマノベルズ刊)」が脳裏をよぎるなどしていたのですが……うまく言えないのですが、レトロフューチャー?
というと意味が変わってしまうのですが、一昔前のOVAにありそうなコミカルSFっぽさというか、そういう空気を感じるのかもしれません。
正直その手合いに精通している訳ではないので、自分のイメージによるところが大きい感覚なのですが…
まるで80〜90年代の古き良きアニメを思わせる本作。個性豊かなキャラクターが入り乱れ、笑いあり涙ありバトルありの賑やかな展開が楽しめます。雰囲気的に【新しくない方の】うる星やつらを思い出しました。
とはいえ、メカな魔女に変身する主人公・小取美夜子ちゃんには悲しい過去があるんです。
冒頭の軽快なノリから彼女の過去編は『オゥ……』と思わせる悲しさがありますが、それは必要なものであって彼女の明るいキャラクターの裏付けでもあるのです。
現在新キャラの超癖強関西めかまじょ・早苗ちゃんも登場して、本作の魅力であるわちゃわちゃ楽しい勢いのある面白さにも加速がかかってます。
そんな芯のある、面白おかしく、そして熱くて楽しい作品です!
まえがきじたいにスピンオフと書いてありますが、こちらの作品から読んでいます。
スピンオフなので、初回から展開が早いのですが、この作品から入った私でも十分に理解できる話の流れなので、とても読みやすく楽しませて頂きました。
最初にレポーターが面白いな、と思って読み進めていると、次はカメラマンが辛辣すぎるだろ・・・となっていたのですが、語り手が一番ひどいという、とても素敵な流れになっています。
入りの物語の場面じたいが事件現場的なものとなっているのですが、語り手がその勢いを殺すことなく、むしろ加速させるように煽るため、読んでるうちに没入感からのめり込んでしまう作品です!