第8話 宇宙龍・初音

 夫婦龍として地球に降り立った私たちは仲間の龍を宇宙から呼び、地球のこれからの行く末を見守っていました。


 しかし、地球という星は“二元”の星です。陰と陽、光と闇、善と悪が入り交じり混沌とした世界の中に進化を見出す星です。

 そのため、ネガティブな力が肥大しバランスが崩れ、地球が悲鳴を上げ始めました。なんとかそれらを押さえ込もうと仲間の龍たちと奮闘していましたが力及ばず、いよいよという段階になって宇宙からもっと強大な力を持つ宇宙龍を応援に呼んだのです。

 その龍は本当に大きく、地球が米粒大に見えるほどの巨大な龍でした……それが、初音さんだったのです。


『この地球は今泣いています。生まれ変わりたいのです。ですが、人間レベルでは不可能です。私と宇宙人の皆様全員のお力が必要です。』


『これは私一人の問題ではありません地球(テラ)の祈りなのです。私たちがどうにかしなければ地球自体が滅びます。地面がなくなるとか人が死に絶えるとかそういうレベルではないのです宇宙の歴史からテラがなくなってしまう。まだなくなりたくないとテラは悲鳴を上げております。私はテラのことばを宇宙語に翻訳するメッセンジャーなのです。元々そういう水龍として生まれたので、ユウコさまは代々巫女をしているのです特に日本で。

どうぞどうぞお目覚めくださいませ。』


 初音龍は薄目を開けるだけで一瞬で邪気を祓う大神様。

 人間として生きているレベルではあまりに荒唐無稽で創作にしか取られないようなスケールの話ですが、私にとっては龍の記憶も、テラの叫びも切実に胸に迫るものでありました。


 龍としての覚醒が成されたこの段階から、約一年半ほどの間、私は母のことをそれまで通りの"お母さん”とは呼べなくなりました。常に"初音様”と呼び、秘書のようにしっかりとした主従の関係で動いていました。




――ここから母を北海道から九州に呼び出したことで初音龍が覚醒し、私と母は見えない世界の方々(龍、神様、宇宙人)と多くのやりとりを始める事になります。


 母の能力を目覚めさせる鍵として生まれた私は、母以外にも次々といろんな方の能力を開いてきました。その中には、「自分も龍だった」という方が少なくありません。


 これを読んでいるあなたも、私という存在に繋がったということは目覚める準備が出来始めた方なのかもしれません。


――"本当のあなた”に目覚めた時、見える世界は一変します。



"あなたがあなたらしく輝いて幸福であること”……それが地球の助けになります。




 龍の記憶、宇宙の記憶……あなたの中にもありますか?


 少しでも多くの仲間に、出会えることを祈っています。




龍人りゅうじん” 結宇籠ゆうこ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

龍の記憶を持つ私 結宇籠(ゆうこ) @firstdragonian

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ