「男の癖に人形遊びばかりしやがって」と魔物だらけの辺境に追放されましたが、素材に困らなくてちょうどいいので夢の人形師になってのんびり生計を立てようと思います

　パルテイン侯爵家の三男、ソエル・パルテインは、類稀なる魔法の素質を持って生まれ、将来を嘱望されていたが……彼は人形やぬいぐるみ遊びに夢中で、せっかくの魔法の才を腐らせていると両親から目の敵にされていた。
　そんな十四歳のある日、ついに父親から勘当を言い渡されたソエルは、辺境の地に追放されてしまうことに。
　魔物だらけのその場所で、女々しい遊びを忘れて男らしくなれよと願う父の考えを余所に、ソエルはこれ幸いと夢だった人形師の店を開くことを決め、活動を開始する。
　魔物を狩って素材を集め、地域の人々と交流を深める中で、徐々にソエルの店はその評判を上げていく。
　やがてその評判は辺境を飛び立ち、侯爵領はおろか王国中、果ては世界へと轟くことに。
　三度の飯より人形が好きな少年の想いが、少しずつ世界を…続きを読む