戦うからこそ美しく輝くものもある

大切な人を失ったその記憶を、忘れないまま。力があるが故に忘れることなく、そしてそれと戦うことになる少女と少年の物語である。
まず、非常に読みやすい。冗長にならずテンポよく進み、けれど物語はしっかりとブツ切れにならずに描かれていく。短くまとめるところは短くまとめ、尺をとるべきところは尺をとる。戦闘シーンは圧巻で見どころのひとつである。
主人公がある少年を助けたことから物語は動き始め、大切な人を失った記憶を忘れなかった彼らは、それでも前を向いて戦っていく。
これぞ現代ファンタジー。どこか美しくもある物語、ぜひご一読ください。

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